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Time Capsule
【初恋 恋愛小説】

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第4章 過去を振り返る。-1

中学時代、友美とはある時急に仲良くなった。中学からの同級生である。2年の時に初めて同じクラスになった。それまでは名前すら良く分からなかった。2年になって初めて隣の席になったのが友美であった。先生の方針で席替えは一年に一回だけ。10月に行われただけであったから俊輔と友美は急速に仲良くなったのだ。

授業中は先生に隠れてコソコソ話したり、ノートに言葉を書いて会話していた。たまに面白い事をかかれて思わず吹き出し先生に注意されることもしばしばあった。友美は悔しいぐらいに俊輔の笑いのツボを掴んでおり、良く吹き出してしまった。

お互いの好きな相手の事も授業中によくノートに書いて会話していた。
(俊輔は誰が好きなの?)
(言わねーし!)
(いいじゃん。私も教えるからさー。ねぇ、誰??)
(だ、誰にも言うなよ…?)
(言わないよ。ねぇ、誰??)
(今泉。)
(恭子ちゃん!?へー、意外〜!じゃあ離れ離れになって寂しいね。)
1年の時、俊輔は恭子と同じクラスであった。とびきりの美人と言う訳ではないが、何か好きだった。今考えれば胸が他の子よりも少し大きかったからかも知れない。ただそれだけではない。いつもついつい恭子に視線を向けてしまう、どうしても気になる子であった。

(別に寂しくはないけど…。)
(そうなんだ。ところでさぁ、俊輔って恭子ちゃんでしてるの??)
(してるって??何を??)
(何をって…、ほら…、)
(な、何だよ??)
何が言いたいのか察しはついていたが、それを答えるのが恥ずかしかった俊輔ははぐらかす。しかし友美はニヤ〜っと笑って俊輔を責め立てる。
(何じゃなくてさぁ、ナニよ、ナニー♪)
(な、何言ってんだ!?)
(もう。分かってるくせにぃ!ねぇ、してるんでしょ?恭子ちゃんで。)
俊輔はどうせ分からない振りをしても追求されるのなら正直に言ってしまえと思った。
(し、してるよ…)
その告白に友美は物凄く楽しそうな顔をした。
(相当好きなんだねー♪伝えてあげようか??)
(い、いいよ!)
(遠慮しないでいーってば。)
(してねーし!)
(じゃあたまに部活に遊びに来なよ。汗かいた恭子ちゃんてエッチだよ?)
(し、知らねーし!)
積極的な友美にタジタジである。そう、友美と恭子は同じか卓球部であった。さほど親密ではないが毎日顔は合わすし会話も交わす。そんな恭子に思いを寄せる俊輔をからかうのが面白かったりした。


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