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女の扉 上
【同性愛♀ 官能小説】

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-1

 「はうっ…うぅ…。」
 思わず漏れてしまった声が更衣室の壁に跳ね返り、短い残響を残した。
 「ああ…、はあぁ…。」
 悦びの声は止まらない。それほどまでに深い快楽を与えられているのだ。
 熱く火照った下の唇に冷めた唇が這い、伸ばされた舌が蛇行しながら谷底を舐めていく。
 「あはぁっ、くぅ…はぁあぁ…。」
 「相変わらず敏感ね。それとも、寂しがってたのかしら、あなたのここが。」
 「くはぁ…あうぅ…。」
 容赦の無い責めがクールに展開されていく。これが、これこそが…。
 「ああっ、志歩先輩っ!」
 「うふふ、可愛い子。私の沙楽。」
 経過報告のつもりで待ち合わせた、練習後の更衣室兼水泳部部室。しかし、ここは二人にとってあまりにも思い出深すぎて…。気が付けば私は求め、志歩先輩は応じてくれた。
 ベンチの上に仰向けに寝かされている私の制服は乱れ、ブラは捲り上げられて、パンティは足首でぶら下がっている。
 「で、どうなの。あの子とはうまくいっているの?」
 「い、今この状態で…その話ですか。」
 「この状態って、こういうこと?」
 「あうぅっ!」
 指が滑り込んできた。おそらく中指と薬指の二本だ。そして同時に親指が敏感な蕾を虐めてくる。
 「あ、ああっ、あはぁうぅ…。」
 知らぬ間に私の腰はくねり、膝がガクガクと震えていた。
 「ここも寂しかったんじゃないの?」
 左の乳首を軽く噛まれ、先端を舌で舐められた。
 「はうっ…。」
 口だけではなく、体中が悲鳴を上げている。悦びの悲鳴を。
 「ああーっ!はあ、はあ、あはぁあぁ…。」
 でも私は逃げられない。押さえつけられているのでも、縛られているのでもない。志歩先輩の与えてくれる絶望的なほどに甘美な快感が私の体の奥深くにジンジンと響き渡り、その狂気のごとき悦楽が私を動けなくさせているのだ。
 「どう、白状する気になった?」
 「尋問、ですか。先輩。」
 私は小さな苦笑いを浮かべてささやかな抵抗をした。
 「違うわよ、拷問。」
 「あうぅっ…。」
 二本の指が私の中で暴れまわり、敏感な蕾には親指の爪が突き立てられた。私はベンチから転げ落ちそうなくらいにのけ反り、身をくねらせて必死に耐えた。
 「で?」
 「はあ…、はあ…」
 強すぎる快感に息が乱れ、すぐには返事が出来なかった。
 「…計画通りです、はあ…、はあ…。丘の上の柵は越えました。」
 彼女は満足そうに眼を細めた。
 「いいわね。あなたの時より早いんじゃない?」
 「そうですね、5日だけ。」
 「あら、日付まで覚えているの?」
 「大切な…とてもとても大切な日ですから、どちらも。」
 「そう…。そうね。」
 志歩先輩の目に一瞬の潤いが流れた。
 「でもね、これからがもっと重要よ。」
 「はい。」
 「分かってると思うけど。途切れないように継承すればいいってものじゃないの。相応しい人物が相応しい体と心をもって挑まなければ、あの石の扉は開かない。」
 「はい。」
 「ま、心配してないけどね。あなたなら。でももし困ったら、いつでも相談してね。」
 志歩先輩が眩しい微笑みを浮かべた。この人が居てくれたから、私は。
 「志歩先輩…。」
 「なあに、沙楽。」
 「拷問はおしまいですか?」
 「聞くべきことは聞いたから、そうなるわね。」
 私から指を抜き取ろうとした志歩先輩の腕を掴んだ。
 「それこそが拷問ですよ…。」
 「あらあら、さすがは二年生ね。言うようになったじゃない。それじゃあ覚悟しなさ…」
 ガタン。
 その時、更衣室の扉が激しい音とともに乱暴に閉じられた。


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