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母子相姦のある風景
【母子相姦 官能小説】

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スナック-3


 たまに母は客と寝た。
下のスナックを閉めた後、二階の部屋に上がって来ずにそのまま客と出かけてしまう時はほとんどそうだった。
場所は店のすぐ近所にあった連れ込み旅館だった。
ガキの頃、何度か後を付けて確認したから間違いない。
もっともその連れ込み旅館ももう潰れてる。
母と客が出かける事が何を意味しているのか、俺が分かるようになってから余計に地元の町が嫌いになっていった。
母親が客と寝ている事実に俺が気付いた時期と母が俺に気付かれた事に気付いた時期はほとんど一緒だったんじゃないか。
それまで曲がりなりにもたまには外食したり、一緒にクリスマスを祝ったり誕生日プレゼントを買ってもらったりしてきたのに、それから親子の間ではほとんど必要最小限以外の会話は無くなっていったから。
本当は何か母親も俺に色々言い訳も含めて話したかったと思うんだけど、説教めいた事は自分のしている事の手前言いにくかったんだろう。
だから「胃が痛いわ〜もう」と冗談めかした言い方で嫌味っぽくしたんじゃないか。
スナックで色んな客を相手しているだけあって、どういう言い方をすると相手の威勢を逸らせるのか分かってるんだろう。
俺もグズグズ言われたり怒鳴られたりするより、不思議とよっぽど(悪い事したな)って気持ちになった。
高校を辞めた時も町を出ると告げた時も、一緒だった。

 町を出てから初めて帰省したのは何年も経ってからだった。
その間に俺には女が出来て子供も出来て入籍もしてた。
何年かぶりに髪も黒くしてまともに働きだした頃の事だ。
最初、どんな顔をして母親に会いに行っていいか分からず客のフリして店に顔を出してみようとした。
閉店時間はいつも24時だからわざと23時半頃を選んで、久しぶりにスナックのドアを開けた。
スナックの名前は「やくそく」
この演歌感が嫌いだったんだよな、とその時思い出した。
カランとドアを開けると、珍しく客は誰も居ない。
昔ならこの時間でもまだ人はいたはずだけど、いよいよこの町も終わりに近いからか。
薄暗いスナックの吊り下げ型の赤い照明。
カウンターの向こう側に一人女が立っていた。
母だ。
記憶の中よりもずっと厚化粧で痩せていて、そしてびっくりするほど愛想が良い。

「いらっしゃい」
数年ぶりだからか髪が黒いせいか母は俺の事が分からなかったみたいだ。
一目ですぐ分かると思ってたからちょっと迷ったけど、ビールを頼んだ。
ここはビールかウイスキーくらいしかない。
すぐ後ろの小さな冷蔵庫から瓶ビールを取り出して栓抜きを取り出す一連の流れを見ていると、何だか厚化粧だけでなくやつれてるようにも見える。


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