第38話 『マンモロダンス』-1
50番に背を向けての『尻振りダンス』が一連済んだところで、ここからは50番と正面向き合っての『マンモロダンス』シリーズになる。
「改めて、貴方のチツマンコがどんななのか、一言断って頂戴」
「……私のチツマンコは……汚くて、使い込んで黒ずんだ、最低の持ち物です。 あの……す、すごくクサくて、周りを不快にしてしまいます」
「ちょっとは分かってきたじゃない。 でもダメよ。 『腐った生ゴミの匂い』を入れ直して。 ということで、もう一回」
「はい……失礼しました。 私のチツマンコは汚くて、使い込んで黒ずんだ最低の持ち物です。 すごく臭くて、腐った生ゴミの匂いをまき散らして、周りを不快にしてしまいます」
「ふふ。 口上としたら上出来よ。 で、それを見て貰うっていうんだから、何かあって然るべきとは思わないわけ?」
「あ……は、はい、申し訳ありません。 あの、ふ、不潔な持ち物を見ていただき、あの、匂いを嗅いでいただくこと、反省しています。 その、お、おぞましくて、腐った生ゴミの匂いをまき散らすチツマンコを、ひ、人前に晒す機会を与えていただき、ありがとうございます」
「低能な2組だから、甘々でも許して貰えてきたんでしょうけど、最初からそれくらい言えなくちゃ、1組じゃ勤まらないのよ」
「……私は低能です。 認めます……申し訳ありませんでした」
「あたしも鬼じゃないし、他クラスのことだし、別に構わないんだけどね」
涙ぐんで首を垂れる2番に対し、鷹揚に頷く50番。
「いいわ。 貴方、本当にクサいから気が乗らないけど、しょうがないから見ててあげる。 『マンモロダンス』、始めなさいな」
「はい。 よろしくお願いします」
食堂のパネルを、チラリ、一瞥した2番が振付に入った。 『ケツ振りダンス』シリーズが『尻の動かし方』を重視する踊りなら、『マンモロダンス』シリーズは『膣をどう見せるか』がポイントになる。 2番はパネルにあったとおり、中腰になって膝を180°開脚した。 グニィ、太腿に引っ張られるようにして、陰唇がゆっくり開帳する。 そのままブランコのようにお尻ごと股間を前後に揺らした。
「スロー、スロー、クイック、クイック、もっとキレをつけてぇー、ほら、スロー、スロー、クイック、クイック」
パン、パン、パン、パン。
50番が呑気に手拍子を打ちつつ2番を煽る。 すでに散々尻を振らされ膝から下がガクガクなのだが、そんな2番の事情はお構いなしだ。
股間が一番前に来たところで陰唇が最大開帳し、女陰上端にちんまりと、皮が捲れたクリトリスが露わになる。 腰を後ろに引く際には陰唇ごと包皮が戻ってくるため、腰を前にだすたび包皮が捲れる格好になる。
「はじめは『ムキムキ踊り』よ。 レッツゴー」
「はいっ」
間が抜けたタイトルコールと共に、2番は指先を陰唇に沿わせる。 前後の腰ふりに合わせて包皮を上下させるためだ。 腰を引きながら皮を被せ、腰を前に出しながら皮を捲る。 皮越しにクリトリスをしごいて勃起させたため、捲れるにしろ被せるにしろ、包茎クリトリスが勢いよく弾む。
「掛け声くらいつけなさいよ」
「は、はい! し、シコシコ、シコシコ、シコシコ、シコシコ……」
「オリジナリティの欠片もないわね」
「うう……申し訳ありません。 ぴ、ピンコピンコ、ピンコピンコ……」
包皮とはいえ、捲って被せてを繰り返すだけでも相当な摩擦だ。 元々敏感な突起が、性感に加えて過度な摩擦により赤く腫れる。 既に性的刺激を超えてヒリヒリ痛くなっていたが、かといって『ムキムキ踊り』の主役たる包皮を止めるわけにいかないわけで――2番は腰をふるたびにきっちり根本まで勃起したクリトリスを剥いてみせた。
「もう十分だわ。 貴女のクリマンコはクサ過ぎます」
50番は一々2番にコメントする。 黙って次の踊りに進んでくれればいいのだが、一言侮蔑しなければ気が済まないタイプだ。