デートのコーデ-2
「うふふ、ありがとう。真希のお陰よ」
真奈美は満面の笑みを浮かべて感謝を示した。
「どういう意味よ」
どうせろくな理由ではないはずだ。真希は警戒気味に聞いた。
「お昼にあたしの乳首にお仕置きしたでしょ。ギューって」
「えっ…」
泣いて謝っていた真奈美の姿が、真希の脳裏を過り、その後に覚えた罪悪感が一気に甦った。
「ご、ごめんなさい…酷いことして…」
あのときは、愛する潤を奪われたと思ってどうかしてたのだ。真希は素直に謝った。
「違う違う、責めてるんじゃないのよ。謝らないで」
「どういうこと?」
全く要領を得なかった。
「実はね。真希に乳首を責められたときにね。あたし、ゾクゾクしちゃったのよ。ほらこんな感じで…」
真奈美は真希の目の前で、自分の乳首を捻った。
「あううぅ…、イタ気持ちいいよお〜、あううん」
真奈美は苦痛を伴う快感に身を捩って悶えた。
真希は信じられない物を見たように、口をあんぐりと開けた。
「だからね、今日は勇気を出してそれをお父さん頼んだのよ。そしたらお父さんも興奮してね。で、いつもは1回なのに3回もしたのよ」
真奈美は幸せそうに回数を口にした。
「へ、ヘンタイ…」
真希ももう処女じゃない。性の営みの中にはSM行為があることは知っている。しかし、両親にその性癖があることを知ってショックを受けてしまった。
「ヘンタイだなんねて酷いじゃない。まだ、乳首を責められて、少しお尻を叩かれただけなんだからね」
「ま、まだ?」
「そうよ。明日からどんな風に責められるのか楽しみだわ」
うっとりとする真奈美に呆れ返った真希だったが、気になることもあった。
「お父さんにそんなこと頼んで変だと思われなかった?ほら、他の人に犯されてエッチしてることとかばれない?」
これまでの両親の性癖は詳しくは知らない。しかし、今の真奈美の様子を見れば、そんな行為を求めたのは今日が初めてだとわかる。突然、夫に変なことを頼めば、普通ならば怪しく思われるはずだ。
「大丈夫よ。ネットのエッチな小説を読んで、興味が湧いたと言ったから」
根が単純な高志はそれを疑わなかった。
「だったら安心ね」
その性格は娘の真希にしっかりと受け継がれていた。
しかし、そんな性格以前に、高志はそんなことに興味を持った真奈美に興奮したのだ。
「ああん、こんな効果があるんなら、もっと前からSMプレイやっとけばよかったわ♪あたしが縛られたときは、真希には一番に見て貰うからね」
「聞きたくない聞きたくない。早く出てって」
真希は慌てて耳を塞いだ。
「ダメよ。まだ、用事が済んでないもの」
「なによ」
「オナニーを見に来たついでに、真希に綺麗にして貰おうかなって」
真奈美は真希のベッドに腰を下ろすと、足を開いて割れ目に挟んだティッシュを外した。その拍子に若草のような匂いが、ベッドの上に漂い始めた。
「はい、精子タップリのオマンコ、昼間みたいに綺麗に舐めて」
昼間と言うのは、潤と親子どんぶりをしたときのことだ。真奈美に中出しされた潤の精液を、興奮で麻痺した真希が、ペロペロと舐め取っていたのだ。
「変なこと思い出させないで!」
好きな人の前でとんでもないことをしてしまった…
潤が帰り、興奮から覚めた真希は、純愛とは程遠い自身の行為に落ち込んでいたのだ。
仮に百歩譲って、それが昼間のように潤の精液だったら舐めたかもしれない。しかし、微妙に距離感のある父親のモノなど絶対にあり得なかった。
「そんなこと言わないで見てよ。ほら、溢れんばかりの愛の印がたっぷり♪」
促された真希が、真奈美のそこに視線を落とした。
「なっ…」
その白濁した愛の印が垂れて、真希のベッドを汚していた。とんでもない事態に、怒りが頂点に達した真希は、肩を怒らせてスーっと息を吸い込んだ。
「ダメ!お父さんが来るよ」
真奈美が爆発のタイミングを測って真希を制した。
「ぐっ!」
タイミング抜群の真奈美の掛け声に、真希の爆発寸前の怒声が詰まってしまった。その機会の失った怒気の篭った呼気は、「はぁ、はぁ」と荒い呼吸と共に身体の外に放出されていった。