ハンマークラヴィーア-1
動いていた両手が止まる
一瞬にして頭の中が真っ白になった
『なんで…なんで僕を受け入れてくれないの』
僕らはずっと一緒だった
5歳の頃、君に出会ったんだ
それからはいつも一緒に遊んだね
初めて君に会った時は、その闇色に恐怖を感じた
だけど、怖がりながらも君の真っ白な肌と真っ黒なそばかすに触れたら、君はとても綺麗で優しい声をかけてくれたよね…
その瞬間だった
君の事をもっと知りたい…
そう思ったのは
だから毎日君のそばに行って触れていた
君を誰よりも知りたくて…
強く叩いたりした事もあったよね
時には優しく、時には激しく
君はいろんな表情を見せてくれたんだ
だから僕は惹かれた…
いつしか二人の呼吸はピッタリになっていて
もう僕らの世界は誰にも邪魔されない
二人だけで生きていける
そう思っていた…