連鎖-2
そんなある日、遥香はとうとう櫻井からホテルに行こうと誘われる。電話番号とメールアドレスの交換はすでに済ませてあった。
おとずれた部屋の至るところには、男女の営みを連想させる工夫がいくつも成されていた。やたらと下品な照明、ゆったりした大きさのベッド、避妊具やアダルトグッズ各種、といった具合だ。
二人はまず飲み物で喉を潤した。といっても遥香がまだ未成年なので、ソフトドリンクにしたのは言うまでもない。
「緊張してるのか？」
その声に遥香がとなりを振り向くと、熱い眼差しを備えた男の顔がそこにあった。
あの日、理科準備室で櫻井に抱かれていたところへあらわれた人物──テニス部顧問の円藤を同伴して遥香はホテルに来ているのだった。こんなところを誰かに見つかったら、それこそ謹慎処分だけでは済まされない。
「もっとリラックスしなよ。遥香がそんなふうだと、俺がまるで悪いことをしてるみたいじゃないか」
円藤は平気な顔でそんなことをさらりと言う。ちなみに彼は生徒のことを下の名前で呼ぶ。本人にしてみれば親しみを込めているつもりだろうが、今の遥香には逆効果だった。
「円藤先生は、私と櫻井先生のことをいつから知っていたんですか？」
いつもとは違う私服姿の遥香は堅い口調で訊いた。
まあまあ、と円藤が両手を広げておどけてみせる。
「そんなことはどうだっていいじゃないか。それより、今日は中出ししてもいいんだろう？」
「ナカダシ？」
遥香は目を白黒させた。ナカダシと言われてもさっぱり意味がわからない。
「遥香のあそこに、俺の精子を注入するっていう意味さ」
その様子をイメージした遥香はお腹が痛くなってきた。つまり円藤は避妊せずに性行為をおこなうつもりでいるのだ。
櫻井と円藤のあいだにどんな繋がりがあるのか、遥香は何も知らない。でも彼らの趣味が一致していることだけはわかる。
「俺らみたいな教師は、若い女の子じゃないと駄目なんだ。成人した女には興味がないんだよ。遥香ならわかってくれるよな？」
円藤は馴れ馴れしく振る舞いながら遥香の腰に腕をまわし、そのまま体ごと引き寄せる。
「たっぷり可愛がってやるからな」
ベッドの上に押し倒された遥香の体を円藤が触ってくる。胸に顔面をうずめたり、スカートの中に手を突っ込んだり、服を脱がせようとしたり。
遥香もそれなりに嫌がる素振りを見せるが、ぐずぐずしているうちに下着を脱がされ、乳首と下腹部をもてあそばれて困惑する。
「やめて……はあ……んっ」
六頭身の小柄な遥香は、リップクリームを塗った唇を円藤に奪われてしまう。たちまち脳が痺れ、心臓の高鳴りと共に下半身の内側が熱を帯びてくる。
「おまんこ汁が滲んできたぞ」
陰唇を撫でていた円藤の指が、ずぶりと膣に差し込まれる。中を掻きまわされた遥香は両脚を担がれ、さらに大胆な格好で体の奥をもてあそばれて身悶える。