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エクスタシーの匂い
【SF 官能小説】

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全国大会へ-15

号砲が鳴る。
孝太郎はスルスルとスピードをあげていく、フォームに無駄がない、リラックスしている、早く走ってるようには見えないのに 外枠の選手をどんどんぬいていく。200mを過ぎて ピッチが早くなった カーブを流れるようにクリアしていく、スピードは落ちてない、カーブから最後の直線に入った 先頭だ あと100m、後から足音と息づかいが聞こえる、ピッチをさらに上げる 麻理子が叫んでる、はっきり聞こえる ラスト50m足が重い 踵を引き付ける、惰性で膝が前に出る、完全に酸欠だ、隣のコースから迫ってくる、あごをひけ 前に行けもっと前に、ゴ〜〜ル。
麻理子が スタンドで跳び跳ねて叫んでる、顔は涙でくしゃくしゃだ。
記者やカメラマンに囲まれた。
「どういう事ですか。」
「吉見さん優勝ですよ。高校生で三人目ですよ。」
「運が、よかたったのでしょう。実力ではないです。」
5分ぐらいインタビューに答えたが、疲労困憊の感じが分かったのだろう、開放された。
スパイクを脱いで、裸足でスタンドに向かう。
麻理子が目を腫らして真っ赤だ。
抱き付いてきた、麻理子にもたれるようにハグをした。
「孝太郎!やったね、まさか46秒切るとは思わなかったわ。立派な優勝よ。」
「ほんとうか?おれが45秒8!」
「最後 追いつかれそうになったけど 逃げきったの、凄かったよ。」
「麻理子の声が聞こえたよ、叫んでたな。」
「私、覚えてないのよね。」
三ヶ月前までは県大会で決勝がやっとの選手が全国大会で優勝は、センセーショナルだった。練習方法の取材が続く。
顧問はいるが、監督もコーチもいないのに、急に伸びた秘密が知りたいみたいだ。
マンコの匂いでリラックスなんて答えられない。表彰式で初めて 真ん中に立てる。
麻里子がスタンドで一人でバンザイをしてる、少し恥ずかしい。
「麻理子、お疲れ様 帰ろうか、足がパンパンだ、ポカリちょうだい。」
250mlをイッキ飲みだ。「旨いよ、こんな旨いポカリは久しぶりだよ。」
タクシーで東京駅に向かう、麻理子にもたれて寝ている。麻理子は東京の景色を見ながら嬉しそうだ。孝太郎の横顔をながめてる。
新幹線で姫路駅に着いた。
「麻理子、じゃあね 明日は学校休むからな。」
「うん、ゆっくりして。お疲れ様ーチュッ」
麻理子はスキップしながら 帰っていった。
「ただいまー。」
「おー、おかえりなさい、 やったわねー。」
おかんが興奮ぎみに迎えてくれた。
「あんた、明日から大変だよ。テレビや新聞社やえらいこっちゃ。」
「おかん、何とかしてくれよ。」
「どないか なるやろ 。」
「明日は学校休むで、電話しといて。」
熟睡した。
「あーよく寝た、さあこれからやで、寝てる方がいいよね。」
1日疲れてるからと取材は拒否していた。
次の日学校へいった。
「オーオーオー。」
学校がどよめいた。
顧問がニコニコしながら手招きしている。
「6大学から来たよ。どうする?」
「先生にお任せします。ヨロシクお願いします。」
「そうか、いい条件の所に交渉してみる、任しとけ。よう頑張った。俺もびっくりや。」
クラスに帰ると 歓声があがった。
「よしみー、よぅやったーみんな 自慢しまくりや 、今日は飲みに行こう。安田の家に用意してるで。祝勝会や、ええか?」
「ああ行こうぜ。おーおー!」
学校が終わってみんなで安田の家に行ったが
いろんな人が来ている。元々が蕎麦屋だが貸し切りにしている。「おい、いいのか、こんなことして。」
「スポンサーがいるんだよ。市長がいるんだ。」
「さすがに皆、酒は止めてよ、こういう時は誰かが週刊紙に売るんだよ。高く買ってくれるからな。」
「分かったよ、まあコーラに少しウイスキーぐらいならわからんやろ。」
いちおう、市長の挨拶があった、がざわつきがおさまらないので、すぐに宴会が始まった。
「カンパーイ。」
次々に話し掛けられて、疲れる。
麻理子は隣町だから来ていない、麻理子とは親しい身内で祝おう。
久美子がいる、だれかが 気を使って連絡したみたいだ。
「吉見くん、すごいね、遠くへ行ってしまったみたい。」
「俺は、変わらないよ、周りの見方が変わっただけだよ。」
久美子は相変わらず可愛い、キラキラした目で笑顔が似合う。
「進学はどうするの。」
「たぶん、東京になると思う、久美子とは付き合いたかったけど。」
「ずっと、待ってたのに、試合が終わって時間が出来たら、デートしようって言ったよね。」
「俺もこんなに引っ張るとは思ってなかったからなぁ、でも後 半年もないけど、いいのか。それからは、遠距離になるけど。」
「しょうが無いよ、約束だよ。守ってね。」
「うん、この後は二人でぬける?」
「いいよ、行こう。」1時間ぐらいで市長も居なくなった。
お腹もいっぱいになったので、徐々に人も減っていった。不断付き合いのない人達はそんなものだ。
吉見と久美子は駅に向かった、手を繋いでいる。
「本当は、高校1年の時からこうやって付き合いたかった。」
「どうして、出来なかったの?」
「だから、電話を掛けるのが 苦手だったから。」
「私の家族 何も言わないのに。」
「俺が、ヘタレだから、あーあ。時間が欲しい。」
「今からでも、いいよ。」
「待っていてくれたんだ、ごめんね。」
時間は早いのに、もう真っ暗だ 川原の土手でキスをした。
橋の下に下りた。
抱き合ってキスを繰り返す。
久美子の腹にコリコリしたのがあたる。
両手で尻をつかむ、久美子の息が荒くなる。抵抗はしない。
制服だがルーズソックスにミニスカだ。
ショーツの上から ワレメをなぞるとしっとり濡れてる。


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