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熱闘!全裸体育祭
【教師 官能小説】

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第4話『雑談、職員室』-3

 ……。



 体育職員室にて。

「う〜ん……」

 モニターに映った35名の生徒達。 両腕を振って肩の高さピタリに揃える。 足は常に爪先立ちだが、頭の高さを揃えるため、背が低い生徒はめいっぱい足を延ばして指の先を地面につけて、一方で背が高い生徒は僅かに踵を浮かせて爪先立つ。 脚をあげるのは膝が地面と水平になるまで。 足に引っ張られて女の持ち物が開かないよう、キュムッ、ビラ襞は締めっぱなし。

「悪くはない……悪くはないんだけど、何かこう……いまひとつ……」 

 生徒達が行進する様子の映像を見てたら、背中から根太い声がした。

「どした。 どこが気に入らないんだい、8号さん」

「あ、先輩、失礼しました、ずっと画面を占領しちゃって」

「そんなの全然。 で、どこか気に入らない?」

「どこ、というわけじゃないんですけど……」

 肩越しに覗いてきたのは体育科補号の教官だ。 体育科の最古参なので、わたしより格が低い『補号』とはいえ、一応わたしは敬語を使い、向こうはざっかけに応じる関係。

「いい行進させてるじゃないの。 どのマン子も汁ってるし、顔つきだっていい具合にアへってるし。 ええと、このマン子は何グループ?」

 補号教官は生徒の事を『マン子』と呼ぶ。 生徒に自分の立場を忘れさせないよう、乱暴な言葉遣いが推奨されていて、『マン子』っていう呼び方自体は全然不自然じゃあない。 ちなみにわたしも、色々あって今は止めているけれど、新任のときは生徒を『おい、そこのマン子』とか『コラッ、さっさと呼ばれたら返事だマン子どもっ」みたいに呼んでいたっけ。

「Cグループです」

「C? ホントに? こんな揃ってるのがCマン子なの??」

「はぁ、まぁ……一応は」

「やるなぁ、おい! よく躾けてあるじゃないのさ」

 背後からいきなり肩を揉んできた。 

「絶対Bだと思ったわ。 Bにしてはテンポがいまいちだから、それで悩んでるのかと思ったら、なんだいCかい。 これだけしっかり行進できて、不満なんて贅沢さね」

「あ、ありがとうございます」

 ギュムギュム、グニグニ。

 ええっと……ほ、補号教官、力強すぎ……。 気持ちいいを遥か1キロ通り越して、肩甲骨の芯までメチャクチャ痛いんですけど……。

「と、ところで、さきほどおっしゃられたテンポなんですが……アツツ……」

 肩を掴まれたせいで、首半分しか振り返れない。 背後では、わたしより1回り大きい補号教官が、今度は肘を首筋にあてて圧迫してくる。

「ん〜?」

「Bグループとは、やっぱり何か違いますよね。 何でテンポが悪いか、正直言ってよく分からないんです。 補号教官は原因がおわかりですか?」

「……アンタ誰に口きいてんの」

「い、イタタタタッ! せっ、先輩! 痛い痛い、痛いですッ!」

「おっと、強すぎて気持ち良くない?」

「ううっ……か、勘弁してください、もう……」

「失敬失敬」

 いきなり肩を砕く勢いで掴まれて、思わず悲鳴をあげてしまった。 普段生徒に『指導、痛みに対して声をあげるな』という指導をしている立場としては、ちょっと恥ずかしいようにみえるけど、これは、わたしが忍耐弱いというよりも、補号教官の握力が常軌を逸して強すぎるせい。 補号教官の『柔道』『重量挙げ』『相撲』の3競技の専門学校を首席で卒業した経歴は伊達じゃない。

 格は格、ランクはランクとして、先輩に対しては手を払いのけるような無礼はできないのが『体育会系』の鉄則だ。 振り返って懸命に痛みを訴えると、補号教官は薄笑いを浮かべながら肩から肘を浮かせてくれた。



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