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永遠の番い
【ファンタジー 官能小説】

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とわの-6


「信じるも信じないも、美香の自由だ」

そう言いながら、私と視線を合わせる。

「俺の一族は・・・一千年、生き続ける」

悟はその一言をやっとのことで吐き出すと
後は自然に言葉が続いた。

「え・・?」
「一千年、生きるんだ。
赤子から大人になるまでは18年から20年。
これは人間の成長と変わらない。
その後、その姿で一千年生き続ける」

「い、いっせんねん」
「そうだ」

悟は私の次の言葉をじっと待っていたが
何も言えない私に、苦笑いして話をつづけた。

「ぴったりと一千年で息絶える」
「・・・・」
「1日として狂わない」
「・・・・」
「成人になった時の姿のまま生き続け、容姿は衰えないんだ。
そして最後の日に霧となる」
「き、霧?消える、の?消えるって事?ねぇっ!」

「そうだ。屍さえ残らない。
そして生きている間に、たった一人の人間の花嫁を見つけるんだ」
「たった、一人の、花嫁・・・?」
「そう。たった一人だ」

「その花嫁も、一千年生きるの?」
「いや。人間としての寿命を全うする」

「いつ出会えるかわからない人間の花嫁を見つけ
見つけられて番いになったとしても、花嫁は人間としての寿命を全うする。
俺の一族は花嫁のいない900年間以上を一人で生きていく」

一人で900年・・・・

私の頭は正常に働いているか?

しっかりしろ。
そう心でつぶやいた―――



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