予感2-2
タクミは一瞬ぐらりと
目眩がした。
座りなおして
ソファーの上であぐらをかく。
背中を丸めて両手で顔を覆って
がっくりとうなだれて、
「はぁ〜〜〜」
と大きくため息をつく。
ちづるは
そんなタクミの心境を
いまいち理解していない。
思わず言う。
「 〜っ だい じょうぶ?」
「、 、 、、 、 」
大丈夫な訳
ねーだろ、、、
「 、 、、 困らせた? あたし」
「、 、 、、 、、 」
危なかった
後ちょっと
それ言うの 遅かったら
、 、、、、。
タクミは覆っていた顔をあげる。
背中は丸めたまま、
片手で頬杖をついて
眉間にシワをよせた目は、
遠くを見ている。
「、 、 、、はぁっ
なんか、、もーーー
心臓に悪いわ 」
「 、ぇ? 」
ちづるを、
睨むようにじっと見つめる。
たじろくちづるに
タクミは言う。
「ほんっと、、、
何考えてんのか 分かんない 」
「 、ぇ? あたし、、? 」
「、、、〜っ はぁ、、、
いや、だって
結婚はもうしないって
言ってたじゃん。」
「、 、 っ 、、」
「どーいう変化なの? それ、、」
「、 、 、っ、 、
、、、、、だって 」
「 んーー? 」
「、、、タクミ君の事、、、
今 1番、好きで 」
「 、、うん。 」
「1番好きな人に
結婚してって、、、
言って もらえて
、〜っ 」
「、 、 、、、、。」
「なのに、、私
、、なんか、、 怖くて
〜っ 、、自信なかったから
自分を守る事しか、、、
考えて なかった気がして 」
「、 、 、、、。 」
「 でも、、、〜っ
よく 考えたら、、
バツイチが
バツニに、、なっても
別に その、、、
そんなに、、 うん。
〜っ 、、、あれかなって」
「 、! 、 、 、、、。」
バツニ ?
「 そんな風にも 思って きて、
、、、 ?
タクミ君? 」
「 っ、はーーー、、、、 」
なんか
情けないかも 俺
結婚 断られて
落ち込んでんの
出さないように
してたつもりが 、、
「 タクミ君? 」
「 、 、 、、、 、 」
同情もあるよなぁ
これは
ぁーーー なんか
もっと ちゃんと
プロポーズを
やり直したい気分
「 っ、はーーーー、、、。」
そういや
前に ちづちゃん言ったっけ
『 、、〜っ 今は、、、
うん やっぱり、、
、、出直し マス 』
っつーか 、、、、
「出直したいのは、、、
俺なんですけどーー、、、」
身体の関係とか
エロい事が 先だったから
ちづちゃんは
俺との結婚なんて
考えられないのかと思ってた
それに加えて年齢も、、、
「 ? でなおす?
〜っ ? 」
「、 、 、 、、、 。」
俺が
ちづちゃんの言うように
本当にいい男だったら
きっと
ちづちゃんに 今
『 無理させてごめん 』
って。
『 結婚の事は
ゆっくり考えよう 』
とか 、 、、
言うのかも
、 、 、、まぁ、 俺は
「ちづちゃん、、」
「 ぇ? 」
「、、、、。
近いうち
婚姻届 貰ってくるね。」
俺は 言わないけど
「、 ! っ ぇ ?
〜っ でも、、、 」
「 俺、、、いや、普通に
嬉しいし、、。 」
あ 、。
この顔
焦ってんな
自分から言っといて
迷ってんのか?
プレッシャー
あたえとかなきゃ
後には もう
引けないように
タクミはちづるの腕をつかんで
キスをした。
ソファーの上で
そのままちづるを押し倒す。