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〜ハロウィン忌憚〜 黒髪少女侵蝕
【レイプ 官能小説】

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むしばみ-2


 いくつかの信号を通り過ぎた記憶もある。

 駅から離れ郊外の道路を走り、途中から会話はまったく無くなった。
助手席シートに身体を預け、視線を窓の外に向け流れる景色へと…… 意識を委ねる。
諦めとも焦燥とも違う、得体の知れない感覚に全身が蝕まれはじめる。

 車は躊躇うことなく、ラブホテルのゲートをくぐった。
男に無理矢理連れ込まれた訳ではなかったと思う。
まるで絵空事のように男に従い、開かれたドアのなかへと導かれた。
そうして、ぼんやりとした意識がはっきりとしたのは、背後から男に抱きしめられた時。

『怖がらなくてもいいんだ』
 両腕をウエストにまわし、男は恵利子の耳元で囁いた。

 プリーツスカート生地越しに、押しつけられた男の下半身から陰茎の形を感じ取れた。
それどころか、発せられる熱すらハッキリつたわってくる。

男は腕をおろし濃紺のプリーツスカートをたくしあげると、無遠慮に恵利子の下腹部中心線に触れてくる。

「やっ、やめてください」
 小さな肩を振って男から逃れようと思っても、恵利子の身体は動かなかった。

 まるで風邪をひいてしまった時のように、身体が火照り汗がひかないのだ。
滲んだ汗のせいで制服生地越しに男の身体がより密着し、滾るような欲望まで痛い位に感じ取ってしまう。

『熱くなってる。恵利子の…… もう、感じるようになってるんだろ?』
 男はパンティ生地越し、指先を何度も上下に動かしながら言った。

 だが恵利子は口元を噤み、返事をしなかった。
視線の先には壁面に掛けられた大きな鏡があり、そのなかには自身の淫らな姿が映し込まれていた。

(こんなっ、汚らわしい。こんな自分は変だ。わたし、おかしくなっている)
 自分の意志ではどうにもならないほどに、熱がこもりだし思考がまとまらない。

 強く押しつけられる陰茎の感触をお尻の谷間に感じながら、恵利子の記憶は彷徨いはじめていた。
硬く、熱い陰茎の感触を知っているのは、お尻の谷間や“アソコ”だけではない……

コンドーム、セックス、射精、マ○コ、薄暗い部屋の中で次々と男が口にした汚らわしい言葉は、それだけではなかった。

 フェラ、フェラチオ……
頭を抑え込まれ浴びせられる言葉、強いられる行為。

《セックスが嫌なら、コイツを咥え、しゃぶるんだ》

 陰茎の形や硬さ、発せられる熱以外にも、恵利子の唇に刻まれた記憶。
口中にこもる、臭いの記憶が消えない。

陰茎を咥えさせられ、首を前後に振った。
自分の唾液と陰茎から滲み出る体液が混ざり合い、狭い口中を満たし唇の端から溢れ滴る。

(どうして、あんなことをしてしまったのだろう?)

 男が両脚をしっかり抱き、陰茎の先端をあてがった瞬間、セックスの痛みと嫌悪感から逃れる為懇願していた。

『セックスが嫌なら……』
 男の声が優しく聞こえてしまった。

 気がつくと言われるまま、グロテスクな陰茎に指をからめ、しごいていた。
セックスから逃れる為に自分から、いつの頃からか舌を伸ばし陰茎を咥えてしまった。
口のなかいっぱいに脹らんだ陰茎、硬くなった亀頭の感触、発せられる熱と臭いに、頭のなかが白くなっていく。

 ニンマリと厭らしい笑み浮かべる男の顔を見上げた視線で知ることになる。

 ベットのうえでパンティを剥ぎ取られ、アソコに陰茎をあてがわれる瞬間は、血の気が失せる程恐ろしく悲鳴をあげ逃げ惑った。
それでも男が射精をするまで、許してもらうことはできない事を知る。
……だから、フェラチオを覚えた。

 吐き気をもよおす程嫌な臭いと感触であったが、セックスよりは苦痛ではなかったと思う。
それは見上げた視線の先に厭らしい男の顔ではなく、カメラのレンズがあっても変わらなかった。
たぶんこの頃には、どうでもよかったのかもしれない。

根元までしっかり咥えさせられ首を振っていると、息苦しさから頭がぼんやりと白くなっていく。
アソコのなかで起きたように、口のなかでビクビクと震える陰茎の痙攣が嫌でなくなっていた。

(……それは、嘘かもしれない。嫌じゃなくなっただけでなく…… うれしかった? たぶん、そして思いだした)

 あえぎ、白濁を陰茎先端から口中へと吐き出した男は、荒い呼吸ではあったが髪を優しく撫でてくれる。
その表情に安堵を覚え、言われるまま喉を鳴らせて呑み干していた。
自分の唾液と吐き出された白濁が、グチャグチャに混ざり合った液体の淫らな匂い。
その匂いに翻弄され意識が薄れていく。

 それはもしかしたら、いつか視た風景…… ?
霞がかかったようなぼんやりしたビジョンが想い浮かぶと、途端に頭が割れるような痛みに襲われる。

(痛い…… 痛い…… ひどい頭痛だ。誰か、誰か、私を助けて)

 はっきりと覚えているのは、そこまでだった。


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