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5センチの景色
【女性向け 官能小説】

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「お仕事、頑張ってね」

そう言いながら私の低いパンプスを見て笑う。

私は重い資料をもって、地下の資料室にそれを返却に行くところで
うすいノートパソコンを軽く持って高いヒールを履きこなす彼女とは
すべてが正反対にみえた。

ヒールの高さが
大人度を表しているようで
低いパンプスが恥ずかしくなる。

これは仕事柄、この高さじゃないと私は1日が回って行かない。
それは分かりすぎるほどわかっているのに。

それでも女性として何か負けたような気がして寂しくなる。
まぁ・・・
あのきれいなおねー様と比べてもしょうがないんだけどね。

自分のよれたスーツを眺めて小さくため息をついて、ふと気が付く。

確かに、仕事はこの高さじゃないと回らない。
高いヒールで仕事をすればみんなに迷惑がかかる。

じゃぁ・・・
休日は?

休日にどんな高さのヒールを履こうと
誰にも迷惑はかけない。

そうだ!
そうだそうだそうだ!

明日のデート!
大人っぽい格好をしていこう!
うん!そうしよう。

子供と大人のデートだなんて思われないように
お姉ちゃんの服を借りよう!

私は飛び切りにナイスな思い付きに
今会ったシステムのおねー様に感謝をしたいぐらいの気持ちになった。



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