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届かない恋〜Eternal Unrequited Love 〜
【近親相姦 官能小説】

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片想い-2

美郷が買い物を済ませて重い買い物袋を手に歩いていると、いきなり後ろから買い物袋を美郷の手から奪い取ろうとする者が現れた。
美郷が振り替えると見慣れた笑顔があった。
「買い出しに行くときは電話かメールをくれって言ってるだろ?」
尊は美郷の手から買い物袋を奪い取りながら笑顔で話しかけた。
「ゴメン・・・・」
「しかし、これだけの荷物を一人で運ぶつもりだったのか?」
「うん、まぁ・・・・」
「美郷?頑張りすぎるなよ!」
「うん、ありがとう!お兄ちゃん!」
美郷は尊の腕にしがみついて甘えたような笑顔で尊の顔を見上げた。美郷は尊と二人きりの時は尊の事を『お兄ちゃん』と呼ぶ。それは尊にだけ許された特権だった。圭の事を圭兄と呼ぶがお兄ちゃんと呼ぶ事はなかったからだった。
(やっぱり美郷は可愛いな・・・・もしも圭のように美郷と血が繋がっていなかったら好きになっていたかもな・・・・)
尊は美郷の笑顔を見て改めてそう思った。
「どうしたの?お兄ちゃん?」
「ん?美郷は可愛いなぁ・・・って思っただけだよ!」
「そういう事は妹じゃなくて彼女に言う言葉だって何度言ったらわかってくれるのよ・・・・」
「仕方ないだろ?僕は圭と違ってモテないんだからさ!」
「それじゃ、お兄ちゃんに彼女ができるまではあたしで我慢してね!」
「学校のアイドルが彼女の替わりか?贅沢者だな?僕は!」
尊はそう言って笑った。
(よかった・・・・)
美郷は尊の言葉を聞いて安心した。尊は圭に比べると女の子に人気がない。おしゃれに気を遣う事もなくいつもボサボサの髪の毛でも平気で学校に通ってる。普通の男の子のようにおしゃれに気を遣えば圭ほどではなくても女の子に人気が出るのではないかと思うが美郷はその事を口にする事はなかった。それは尊の人気が上がれば尊の事を独占出来ないからだった。美郷がまだ幼い頃、持っていたボールを落とし、そのボールを拾おうとして道路に飛び出して車に轢かれそうになった美郷を庇い代わりに尊が車に轢かれてしまった。病院のベッドに寝ている尊の側で幼いながら必死に看病の真似事をして、「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになる!」そう宣言して両親や周りの人達を和ませていたあの当時から美郷の想いは変わっていなかつた。そう美郷は尊の事を一人の男性として愛していた・・・・しかし、尊にその気が無い事は美郷にもわかっていた・・・・美郷の事を妹としか見ていないって事を・・・・美郷はそれでもよかった・・・・尊に彼女が出来るまでは自分が尊の一番近くにいられる女の子・・・・それでよかった・・・・尊と圭を比べて尊を必要以上に低く評価される事にさえも幸せを感じていた・・・・圭との噂も本当は迷惑でもなかった・・・・圭との噂が広がってからは告白される事も少なくなり余計な気を遣わずにすんだし、自分の本心をまわりに隠していられたからだった・・・・
「ねぇお兄ちゃん、授業でわからないところがあるんだけど・・・教えてくれる?」
美郷は買い物をしてきた物を尊と片付けた後で尊に話しかけた。
「ああ、いいよ!」
「あのね、ここなんだけど・・・・」
美郷はキッチンのテーブルの上にノートを広げた。
「どこ?」
尊が美郷の背中越しに覗き込むんだ。
「ここなんだけど・・・・」
ふと顔を上げた美郷の目の前に尊の顔があり、美郷はドキッとして顔を赤らめた。
「ん?美郷?熱でもあるのか?顔が赤いぞ?」
そう言って尊は美郷の額に自分の額を当てた。
「熱は無いようだな・・・・」
「最近、ちょっと風邪気味だったから・・・・」
美郷はさっきよりも真っ赤になって答えた。
「そうか・・・・気をつけろよ!」
「うん・・・・それよりこの問題なんだけど・・・・」
「あっ、そうだったな!」
それから尊は優しく美郷の勉強を見てやった。
「お兄ちゃんはずっと学年トップだから教えるのもわかりやすいね!先生よりもわかりやすいよ!」
「オイオイ、おだてても何も出ないぞ!」
尊は照れたように笑った。美郷の言うように尊の学力は優秀でテストの結果は常に学年トップの成績を修めていた。
「本当の事だよ!夕食の下拵えを終えてから部屋で宿題を済ませるからわからないところがあったらまた教えてね!」
「ああ、いいよ!それじゃ僕は部屋に行くから!」
「うん!」
美郷は尊が出て行ってからノートを片付けて夕食の準備を始めた。
(どうしたらお兄ちゃんをその気にさせる事が出来るんんだろ?)
美郷はため息をついた。
(あたしの身体・・・・出るところが出てたらその気になってくれるのかな?)
お世辞にも大きいと言えない胸を見つめて再び美郷はため息をついた。
(男の子ってやっぱり大きい方が好きだよね・・・・)
クラスの男子が担任の水木先生のグラマラスな身体を話題にしていた事を思い出してため息をつく美郷だった。
(わざと甘えてみせてもお兄ちゃんは気づいてくれないし・・・・諦めた方がいいのかなぁ・・・・)
出来もしない事を考えてはため息をつく美郷だった。


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