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5センチの景色
【女性向け 官能小説】

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月曜日、始業時間より早めに出社してみれば
私以外の全員がすでに仕事を始めていて
それも見慣れた光景だ。
始業までまだ1時間もあるのに。

経管の先輩たちは確かにみんな仕事が出来る。

「高橋、おはよう。準備が出来たら声かけて。今日の指示するから」
楠さんに、出社そうそうそう言われて
両手で軽く頬を叩いて喝を入れる。
さぁ、1週間の始まりだ。

めまぐるしく進む時間と仕事量に
いつものごとく、化粧ははがれ、直す時間もない。
アイロンをかけてきたスーツは
何日目?と笑いたくなるほどよれていた。

忙しい時間に安達さんとの不思議な時間も忘れていて

「高橋、その資料持って一緒に来て。広報と打ち合わせするぞ」
全く。山田さんはいつも急だ。
資料とノートを持って、これから始まる広報の打ち合わせに行くために
第4会議室まで小走りで追いかける。

広報部のシーズンはいつも3シーズンも先で
過ぎ去ったばかりの季節の打ち合わせにもだいぶ慣れてきた。

第4の前に来た時、今までどこかの会議室を
システム部が使用していたのか数人が立ち話をしていて
その中に安達さんもいた。

多少気まずさから、ちらっと見た時
丁度、安達さんと視線があって
安達さんは私に軽く片手をあげた。



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