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〈気配〉
【SF 官能小説】

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気配-1

 「やめて!そんな所から入って来ないで!」
 拒否したところでもう以前のように止まってはくれないと分かっているけれど、黙ってされるままになる程諦めたわけでもない。
 足元から湧き上がってきた〈気配〉は私のふくらはぎから太ももの内側へと這い上がり、ついには足の付け根へと迫った。
 このあと私の身に何が起こるのか。考えたくない。いや、考えることになんの意味もないままそれは行われる。どうやっても逃れることは出来ないのだから。
 〈気配〉がパンティの隙間から侵入した。そして、もてあそぶ様に私の股間を撫でまわす。おぞましさに身震いしながらも、下腹部にジンと痺れをもたらすその感覚に、私は声を漏らさずにはいられない。
 「ああっ、はぁ…、ううぅ…。」
 何が目的でこんなことをするのだろうか。それは分からない。ただ、私がカラダの悦びを感じるとき、それは同時に〈気配〉の悦びでもあるということはなんとなく分かってきた。
 それにしても…。ここはいったい何処なんだろう。何なんだろう。なぜ私は裏返ってしまうんだろう。


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