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人妻 香織
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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若い性-5

「お待たせしました」

香織は、剛にコーヒーとケーキを差し出し、お盆を膝に乗せて剛と並んで座った。
コーヒーの良い香りと、上品な香水の香りが剛の鼻を擽ぐる。
暫くは世間話をしたが、剛が真顔になり、口を開いた。

「あの…メールに書いた相談…ですが…」

「はい…」

香織も真顔でこたえた。

「奥さんもご存知かと思いますが、課長から…その…奥さんを抱いて欲しいと頼まれまして…実は課長から一杯呑もうと誘って頂……」

剛は包み隠さず、衛とのやり取りを話し始めた。
香織の顔から血の気が引いていく。

(えっ?えっ?……うそ…嘘でしょ?…じゃ、じゃあ川島さんは?…川島さんは何なの?)

香織はパニックになり、剛の話が耳に入って来なかった。

「奥さん?…奥さん?…聞かれてます?」

「え?…は、はい」

剛は、香織が正気に戻ったのを確認して続けた。

「結局、先輩であり上司の頼みですから無下に断る訳にもいかず、一応承諾しました。でもずっと悩みました。それで最終的に結論を出したのが、セックスしたことにして、奥さんに口裏を合わせて貰おうと…。先週の土曜日、約束通りココに来たんですが…年配の男に怪しげな目で見られてしまって、日を改めようと思って帰ったんです」

「そ、そう…」

香織は答えながら、その年配の男が川島だと分かった。

「でも、誤解しないで下さい。俺は奥さんと…その…セックスするのが嫌と言ってるんじゃないんです。明るくて、優しくて、可愛くて…奥さんは俺の憧れの人です。そんな人と…してしまったら、一生忘れられなくなる…俺の正直な想いです」

剛は、香織を見つめて言った。

「ア、アリガト…」

こんな爽やかな男性に、真っ直ぐな想いを告白されて嫌な女性はいない。

「すみません、こんな事言うつもりじゃなかったのですが…。それじゃあ課長には、そのように話を合わせて下さい。宜しくお願いします」

剛は立ち上がって頭を下げると玄関に向かった。

「待って…」

香織の中の女が顔を出した。


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