女の悦び-7
だが川島は慎重な男だ。
一つカマを掛けた。
「じゃぁ、奥さん」
川島は声のトーンを一つあげて言った。
「は、はぃ…」
ビックリした香織は咄嗟に答えた。
「ちょっと立ってごらんなさい」
「はぃ…」
川島に言われるまま、香織は素直に立ち上がった。
川島はワザとイヤラしく舐めるような目で爪先から顔まで見たあと
「奥さん、いいオッパイしてるねえ…いつもこんなエロい格好してるのかい?」
と下品な言葉を投げた。
香織は左腕で胸の谷間を隠し、右手でミニスカの裾を引っ張るようにして、紅潮した顔を背けた。
「い、いえ、そんな……き、今日は…その…特別です」
消えそうな声で香織は答えた。
「家の中なんだから、そんなに恥ずかしがらなくて良いさ、魅力的だよ」
川島がそう言うと、香織は少し安心した顔で答えた。
「良かった…ありがとうございます」
川島は自分の推理が正しい事を確信した。
(ふっ…やっぱりな…ここは香織の勘違いに乗っかるか。町内会旅行の話など後回しだ。こんな上玉を喰えるなんて夢のようだな)