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調教学園寮夜話
【学園物 官能小説】

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第20話『企画・花火大会』-1

第20話 『企画・花火大会』



 長いような、短いような、約1ヶ月に及ぶ夏季休暇にも漸く終わりが見えてきた或る日のこと。 寮祭や寮監へのサプライズ、球技大会の練習といった『人がましさ』があるイベントの副作用だろうか、それとも単純に夏季休暇が長く続いたせいだろうか。 どことなく規律の弛みを感じたAグループ5人は、例によって寮長室で相談している。

「なんだかんだいって、Bは全然マシだって。 朝のご挨拶や食事でも、絶対私たちを待たせないもん」

「問題はCだよ……。 ウチもイラっとさせられることが増えてきた。 ちゃんとイワせといたけどさ、昨日ウチとすれちがったC生なんて、すれ違いざまに挨拶したんだぜ。 信じらんない。 ちゃんと止まって、道を譲って、挨拶は直立不動だっつーの」

「あー……わかるわかる。 そういうちょっとしたところで手抜きされたら、私だって腹立つもん」

 ふくれているのは【A2番】、【A3番】、顰め面気味な【A5番】。 3名は一目で不機嫌と解る。

「だいたい朝のご挨拶にしても、最近C生が遅すぎる。 お尻をだしてからキバりはじめるヤツもいるんだから。 即しゃがむ、即発射、即掃除……3即がご挨拶の基本なのに、ありえない」

「だよなぁ。 ご挨拶を始める前に歩きながらキバっといて、いつでもどこでも排便できるようにするのが、C生のマナーみたいなもんじゃん。 それが出来てないなら、何のためにアヌス拡げて突っ立ってるんだって、そういう話になるわけさ」

「全体的に自覚が薄いかな……常識がないっていうか、弛んでるっていうか」

 3人揃っておかんむり。 一方で、

「……あたしはしょうがないと思います。 夏の間色々あったし、あたし達だって悪ノリで遊んだこともあったじゃないですか。 ただでさえ羽が伸びちゃうお休みですから、つい気が抜けちゃう事だってありますよ」

「そうですねぇ……あまり感心はしませんけれど、わたくし達も最初の夏はあんな感じだったじゃありません? もう直授業が始まりますから、放っておいても自然に元に戻るでしょうし。 ですから、あまり目くじらを立てずともよろしいんじゃないかしら」

 【A1番】と【A4番】は穏健派だった。 2人とも決して後輩に甘いわけではないが、不必要に厳しくすることを嫌う傾向がチラホラ見える。 そんな2人に対し、3人は口を尖らせる。 

「甘い。 甘すぎる。 しょっぱなの夏休み明け考査でC生がボロボロになろうもんなら、全部責任がふってくるよ。 いっとくけど私、自分のせいなら大概我慢できる。 でも他人の成績のしりぬぐいだけは嫌だかんね」

「右に同じ。 ここは例年どおりさ、ビシッと〆の行事を捻じ込んでさ。 C生に気合入れた方が絶対いいって。 このままじゃ、アイツら揃ってぷらんぷらんになっちゃうかも」

「正直いって、C生にとっても、ここいらで一度厳しくされといた方がいいと思う。 ふわついた気分で授業が始まったら、一番困るのは自分自身だからね。 喝を入れるっていうか、もう1回上下関係キッチリさせて、全力でオマンコさせておくのは大事だと思う」

 3人の勢いを前にすると、どうしても2人は押され気味になる。 

「まぁまぁ、そういわずに……」

「みんなのいうこともわかりますけど……」

 【A4番】にしても【A1番】にしても、いつの間にか宥める恰好になってしまう。 こうなってしまっては話し合いの結果は見えていて、結局、夏季休暇最終日に『後輩を〆る』目的で寮行事をすることが決定した。 ただ『〆る』といっても、【A2番】達が主張したように『Cグループを直接〆る』ことにはならない。 Cグループの弛みは、Bグループの監督不行き届きが原因だ。 ゆえにAグループが指導する対象は、【A4番】の主張が通り、あくまでもBグループに限定となる。 具体的には、緩みが目立つCグループ生と同室のBグループ生が、指導対象だ。

 こうなると、後はどんな行事をもってくるかが論点になる。 例年にはない行事なため、常ならば去年や一昨年の例を参照すればいいところだが、先例がないため自分たちで考えるわけだ。 『額縁』や『蟲食』、『潜呂』に『雪隠』といった普段の指導メニューだと芸がない。 となると、発想自体が難しくなる。





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