与えられた絶頂-3
武史の叫び声とほぼ同時に、肉棒の先端からはこの日四度目となる精液が噴き出した。それはかろうじて射精直前に引き抜かれ、再び綾子の尻肉の上に注がれていった。
しかしあまりの気持ちよさに引き抜くのが少し遅れたため、膣奥で発射してしまった可能性もある。ナマでセックスをしていることは、結局最後まで綾子が気づくことはなかった。
「はあっ・・はあっ・・、はあぁっ・・・」
部屋にはお互いの荒い呼吸だけが響いていた。四度も大量に射精した武史は、ここでようやく冷静になることができた。
(こいつの身体・・。男から精子を搾り取るためにあるようなもんだぜ・・。少し休憩して、一晩かけてじっくりこいつの身体を開発してやるか・・。明日の朝には、この身体はもう俺のもんだ・・)
武史は綾子の身体を仰向けにすると、綾子の口もとに自分の肉棒を近づけていった。
「おい! チンポをしゃぶれ! 綺麗にしろ!」
「んっ!! んん〜〜〜!!! いやっ!!! そ・・、それだけは許してください!」
ここに来てまだ強い抵抗を見せる人妻にいらだちを覚える。
「なんだ? もしかして、旦那にもしたことないのか?」
武史の問いかけに綾子が首を縦に振って答える。三十路を越えた人妻がまだそんなことも未体験であることに興奮が高まる。
「よし・・、まあいい・・。それよりもキスしようぜ」
そう言った武史は身体に覆い被さり、綾子と舌を絡めていった。お互いに絶頂後の余韻がまだ残っていることもあり、舌を絡め合うキスは最高だった。綾子のほうも肉棒の後始末を許されてホッとしたのか、素直に舌を絡めてくる。
(うっ!? ううっ!! んぐっ・・!)
綾子は戸惑いながらも、男が強引に流し込んでくる唾液をゴクゴクッと飲み込んでいった。これまで夫の精液でさえも口で受け入れたことは無かった。だから行為後の男性器を咥えることは絶対に避けたかったのだが、これ以上、男の気を悪くしてはいけないと思い、積極的に舌を絡めていった。
(こんなところを・・、もし聡志さんに見られでもしたら・・)
お互いの唾液を交換し合うその姿は、恋人か夫婦のようであり、とてもレイプ犯との行為には見えなかった。
しばらく人妻との余韻を堪能して気をよくした武史は、綾子の背中で後ろ手に縛っていたタオルをほどいてやった。ここにきて綾子はようやく両手が解放されたのだ。武史はベッド横に脱ぎ捨ててあった黒いマスクを被り、綾子のアイマスクも外してやった。
綾子はようやく視界を得たことで、あらためて男の姿を見た。太い腕だけでなく、明らかに体を鍛えていそうな全身、日に焼けた肌、マスクをしているので顔は分からないが、なんとなく自分よりも若そうに思えた。
「来い! シャワーを浴びに行くぞ! お前の身体、洗ってやるよ」
武史はそう言うと綾子の腕を強引に引っ張り、階下へと連れて行った。誰もいなくなった寝室が聡志のPCモニターに映し出されている。
(武史のやつ・・。まさか風呂場でも綾子に手を出すつもりじゃ・・)
自宅の駐車場にある車内でモニターを見ていた夫の聡志はティッシュをつかみ取ると、急いで射精の後処理を始めた。自分の妻が乱れ狂う姿に何度も射精してしまっていたのだ。
隠しカメラは寝室の一台のみであり、もしそれ以外の場所で二人が交わるようなことがあれば、聡志には記録はおろか見ることさえもできない状態である。
(しかし・・。あいつを綾子の相手に選んで正解だったな・・。それにしても、あいつ・・。いったい何発やれば気が済むんだ・・)
乱暴者が妻を犯す。これはまさに聡志が望んでいたことだった。しかし、二十歳という若者の性欲を侮っていた。一回の持続時間は短いものの、まさかこれほどまでに立て続けに妻を抱き、ついには絶頂へと導いてしまったことに嫉妬を隠すことができなかった。
(だが・・、それでいい・・。この映像さえあれば・・、俺は・・綾子を抱ける・・)
今の聡志の心には、もちろん武史に対する嫉妬心もあったのだが、それ以上に妻を抱きたくてしょうがなかった。暴漢に汚された妻を今度は自分が激しく抱くことに、とてつもない興奮を覚える。
(あいつが帰ったあと・・。明日の夜には今度は俺が綾子を抱きまくってやる・・)
ガチャッ。はやる気持ちを抑え、なるべく静かに車を出た聡志は、庭のほうへ進んでいった。武史が入ったのと同じ和室の戸から我が家へと侵入する。部屋のなかは真っ暗ではあるが、手にした携帯電話の明かりを頼りにゆっくりと歩を進めていく。しかし、二人の声はまだ聞こえてこない。
(風呂場か・・)
聡志はなるべく音を立てぬよう気をつけながら、妻がいる場所へと向かっていった。