博打-1
(博打)
白子の源蔵、思う・・「良い女だ!堪らん色気だぜ!」
白子の源蔵・・(掛け金は?)
半次郎・・(掛け金は有り金の五両を掛けます。
イカサマは御法度ですぜ、源蔵親分さん、)
白子の源蔵・・(そんな事は当たり前だ!俺の渡世信義は
イカサマと女を騙し犯す事と汚い喧嘩はしない事だぜ!
俺を一人前の任侠に育ててくれた命の恩人である兄貴との
約束だ!この仁義は絶対に守る。)
半次郎・・(これは申し訳ありません、それでは勝負!)
初めは半次郎が勝っていたが時が経ち源蔵に運が向き
最後には半次郎が負けて掛け金の五両を失った。
半次郎・・(あっしの完敗です、お峰ちゃん申し訳ない!)
お峰・・(半次郎さん謝らないで!
半次郎さん大事な旅銭を私の為に使わせてしまって、
ごめんなさい、
私は覚悟していましたから気になさらないで下さい。)
半次郎は悔しさを抑え賭場を出ようとした時、
源蔵が大声で半次郎に言い放った。
白子の源蔵・・(半次郎さんよ、お峰を置いて逃げるのか?
渡世人を語るなら最後まで面倒を見ろよ!)
半次郎・・(金が無いのに如何すれば、
あっしには何もありませんぜ!)
白子の源蔵・・(半次郎さんよ、お前さん女だ!
それも極上で堪らない身体をしている女、
これ程の上玉は見た事が無い!
お前さんの身体を担保に十両を貸してもいいぜ、)
お峰はその言葉を聞いて驚いて半次郎に、
お峰・・(そんな言葉を聞いては絶対に駄目!
半次郎さん早く宿場を出て行って!
私の事は心配しないで!)
半次郎はお峰の言葉を聞いて賭場を後にしようとした時に
尽かさず、源蔵が追い打ちを掛けるが如く言い放った。