赤いワンピースの女-3
「ああー!何してるの?そんな所で。」
ミユキちゃんだ。ちょうど自転車で帰ってきたところのようだ。
「別にぃ。バイクで出かけようかと思って。」
「そのかっこうで?」
「え?」
俺は…何一つ身に着けていない。
「捕まるよ。」
記憶改変されただけじゃないのか。俺はルナさんとしてるつもりで本当に脱いだんだ。
「正直に言いなさいよ。ここで一人でしてたでしょ。」
まあ、一人でしてたとも言えるな。
「私もする。」
ミユキちゃんが脱ぎ始めた。
「おいおい、向こうの土手から丸見えだよ。」
「だから燃えるんじゃない。」
「どうせならそれぞれ自分でじゃなくてさ、二人で…」
「それはイヤ。私、プラトニックなの。」
使い方間違えてると思う。
ミユキちゃんはさっさと全部脱ぐと、アパートの建物にもたれるようにしゃがみ、大股を広げた。それを見て、少し元気をなくしていた俺はV字回復した。ミユキちゃんの正面に立ち、握りしめた。
俺たちは相手が感じているのを見てさらに興奮し、相乗効果で駆け上がっていった。
「ねえ、ねえ、同時だよ、あっ…同時…ううぅ…同時だからね。」
「分かってるよ、ミユキちゃん。二人で、くっ…一緒に、んはぁ…イク時は、イ…」
「あはぁあぁあーーー!」
「ぐおぉおぉおーーー!」
俺はミユキちゃんの顔にブッかけた。ミユキちゃんはそれを舌で少し舐めとった。二人はみつめあい、スローモーションのように崩れ落ち、雑草の上にドサリと寝っ転がった。息が乱れ、激しく肩を揺らしている。
「ねえ。」
「ん?」
「私たちが隣同士に部屋を借りたのって、偶然だよね。」
「あ、うん…。」
「偶然て、素敵だね。」
ミユキちゃんが俺の胸に頭を乗せてきた。長い髪からいい匂いがした。俺は何も言えなかった。