投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

《見えない鎖》
【鬼畜 官能小説】

《見えない鎖》の最初へ 《見えない鎖》 108 《見えない鎖》 110 《見えない鎖》の最後へ

〈微笑みの裏側〉-18

『中身を確認しないのか?……フン!まあいい。もう今日は帰っていいぞ?シャワー浴びたら勝手に帰れ。タクシー代なら“有る”だろ?』


男は立ち上がり、花恋だけを残して部屋から出ていこうとする。
用は済んだのだから『もう要らない』とでも言いたげに。


「……お金返します…だ、だから…もう私に構わないで……」


欲しいのはお金じゃない。友人達と同じ、平々凡々な暮らしを送りたいだけだ。花恋は駄々っ子が拗ねたように茶封筒を手で払った。


『オマエがギャラを受け取らなくてもな、契約は消えねえんだよ。どうしても嫌ってんなら違約金の2000万円払え。オマエが払えねえならオマエの親から貰ってやるよ』

「ッ…………」


男はギロリと一睨みして、ドアを閉めて出ていった……何も言い返せなかった花恋は悔しくて鼻水を啜り、そして茶封筒を握りしめると事務室を出た……。


《見えない鎖》の最初へ 《見えない鎖》 108 《見えない鎖》 110 《見えない鎖》の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前