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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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変わり過ぎた未来-1

どうして

どうして、こんな事に…。

巴ちゃん一条君、そして佐伯君と出会ったあの頃とまるで違う。

佐伯君に一目惚れをした時、巴ちゃんの後押しで佐伯君と動物園に行った事があった。

「やっぱ可愛いなぁ、ねぇ君。」
「…あっ、はい。」

彼の事をずっと見つめ、ただの気まぐれでも私に声を掛けてくれて嬉しかった。

「柊、さん…だっけ?君はどんな動物が好き?」
「え、ええーとレッサーパンダとか。」
「ふーん、俺はやっぱ猿かな。」
「へぇー。」

無邪気でさっぱりとした彼の人柄に惚れ、いつか私何かに振り向いてくれないかなぁーと
日々思いを寄せていた。

「貴女、私の佐伯君に惚れてる訳!」
「早乙女先輩、私そんなつもりは…。」

定番?の恋敵も現れたりしつつも、私と彼は結ばれ。後に幼馴染の風馬君と再会し彼は私にずっと想いを寄せていて、いくつか汚い手を使い私と良い仲となろうと企てるも失敗。

…けど、佐伯君が家庭の事情で青森へ転校し、私達はお互い合意の一致で別れ。それから
嘗ての恋敵だった風馬君と結ばれ、佐伯君とも親友となり、これから幸せな日々が続くと思った、佐伯君がまた私たちの元へ来てもそれは変わらない、そう信じていたのに。

「俺、諦めないから!」

スーパーの帰り、真顔でそう私に言った言葉が今でも鮮明に脳裏に浮かぶ。

あれから佐伯君は私の嫌がる気持ちとは裏腹に、共に同じ文化委員となったり、風馬君彼氏と一緒に帰ろうとしてんのにぐいぐいと私と帰ろうとせがんできたり、大した用事もない癖に青果店である私のお店に何度も足を運ばせ、無意味な買い物をしたり、私ではなく母が応対するとバツ悪そうにさらっと風のようにすぐ去って行ったりとしつこく私と関りを持とうとしてくる。


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