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ぜんぶはじめて
【調教 官能小説】

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8月5日 昼-1

駅前のデパートでサンドイッチとサラダを買うと、
私たちは川沿いの遊歩道を彼の家へ向かって歩き始めた。
6,7分ほど桜並木の木陰を歩くと、一棟のマンションが見えてくる。
エントランスを抜けてエレベーターに乗り、5階で降りる。
エレベーターホールから3部屋目。「503」というプレートがかかった部屋へたどり着いた。

彼に促されて中へ入ると、玄関には大きな絵が一枚掛かっていた。
少年がヴァイオリンを弾き、シルクハットを被った二頭のトラがその子を覗き込んでいる。
「マリーニ・モンティーニ。この絵を見るとホッとするんだ。」

突然、私の両手首は彼の手で玄関ドアに押さえつけられた。
あまりの驚きに声を失った口を彼の唇が塞ぐ。
ついばむような口づけの後、彼の下唇が私の唇を優しくこすりはじめた。
唇と唇がこすれあうだけのキスは心地良いけれど、もどかしい。
私の口は無意識に半開きになってしまった。
それを待っていたかのように彼の舌が差し込まれる。
熱いぬめりが私の舌と絡まり、二人の唾液が混ざり合っていく。
舌が絡むのに合わせて視線が絡む。
キスは不思議だ。あっという間に気持ちまで絡み合っていく。

5,6分も唇を重ねていただろうか。
彼は、ツーッと糸を引きながら舌を抜くと微笑みながら尋ねた。
「そろそろサンドイッチを食べる?それとも、後でいい?」
今はサンドイッチなんてどうでも良かった。
それよりも、もっとキスを続けてほしい。甘いキスでもっともっと私を酔わせて欲しい。
「……あと」
それだけ言うと、私はみずから彼の唇を求めた。
自分でも意外な程の大胆さで、柔らかい唇と温かい舌をむさぼる。
手首を押さえつけていた手はいつの間にか解かれ、私は強く抱き寄せられた。
彼の体温と鼓動を感じると興奮はさらに高まった。
熱い吐息が漏れる。体が芯から火照り始めたのが分かる。

彼の手が、私のワンピースのチャックをゆっくりと下ろしはじめた。
細い肩が露わになり、薄いブルーのブラジャーが彼の目に晒されてしまう。
小さな胸は私にとって一番のコンプレックスで、それを見られるのはとても恥ずかしかった。
それなのにどうして羞恥心が心地よさに変わってしまうのだろうか。
ブラのホックが外され、カップの下から手が差し込まれる。
既に乳首は硬く尖り、胸はうっすらと汗ばんでいる。
親指と人差し指で乳首をつままれ、優しくこね回される。
中指は乳輪をなで上げていく。
控えめな刺激なのに、私の頭はだんだんと真っ白になっていった。
吐息は自然と荒くなり、甘えるような声が漏れてしまう。

さり気なく、彼の膝が私の太ももの間に差し込まれてきた。
ワンピースと下着ごしに膝頭が気持ち良い部分を刺激する。
「あっ……ああぁ……」
執拗な愛撫で焦らされて、はしたない言葉が漏れてしまう。
「もっと……」
「もっと、何?」
更なる言葉を促すように乳首を軽く摘まみ上げられる。思わず反り返る体。
「もっといっぱいして……」
彼に対しては、どうしてここまで明け透けに自分の本音をさらけ出せるのだろう。
「いい子いい子。」
そう言うと、彼の手はワンピースの裾をたくし上げた。下着の上で中指が前後し始める。
私の火照りは、下着越しでもはっきりと彼に分かってしまったはずだ。
下着越しにさんざん刺激を受け、たっぷりと焦らされる。

気持ちいい。すごく気持ちいい。
でも、こんなに気持ちのに物足りない、満たされない。
直接触って欲しい。もっと激しくして欲しい……。

そんな気持ちは簡単に見透かされてしまったのだろう。
下着の中に手が滑り込んでくる。恥ずかしいほど濡れていた。
彼は指にたっぷりとぬめりを絡ませると、二枚のひだの間に滑り込ませた。
濡れそぼったそこは、きっとぽってりと厚みを増し、うっすらと開いているのだろう。
指は、入り口を浅く陵辱し、固く充血したクリトリスをこね回す。


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