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素肌のままで
【女性向け 官能小説】

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「タクシーよりこっちの電車に早く慣れたほうがいいな」と
2人で阪急神戸線に乗って帰った。

2人で混んでいる電車に乗っているとここが神戸だと忘れそうになるけど
あちこちから聞こえる乗客の会話は関西弁で
ああ、三浦さんのフィールドなんだと思い出させる。

三浦さんの関西弁はとっても綺麗で耳触りがいい。

三浦さんと向き合うように乗り込んだ車内は
思った以上に混んでいて吊革はいっぱいだった。

カタン、と揺れたその時に、ユラッとしたのは
軽く酔っているからなのか。

そんな私を見て小さく笑った三浦さんは
私の右頬に手を当てて、そのままそっと髪を耳にかける。
その親密な行為に、ちょっとドキッとした。

そっと身を屈めると
「神戸へようこそ」
髪をかけた耳元で小さくそう言った後
「危ないから」
そう言って私の肩にまわした腕をグッと引き寄せる。

ピッタリと抱き合ったまま
同じリズムで電車の揺れとリンクした。

私の頭上のそのまたかなり上にある三浦さんの顎を見つめていると
その視線に気がついた三浦さんが私と目を合わせ優しく笑う。

肩に回された腕に力が入ってさらに引き寄せられた私の上半身は
スーツにピッタリ密着した。

カタンカタンと揺れる車内が心地よかった。



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