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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第33話『今日の王族』-2

 ……。


『今日の王族』

 かつて国民の絶大な信頼と尊敬を集めた王室も、長期にわたる占領期間で様変わりした。

 占領初期に王妃が見せた公開オナニー、公開謝罪は、その後も軍を相手に不祥事が起きるたびに継続した。 例えば元軍人の壮年男性がセントラルパークで行った爆弾テロでは軍馬2頭が負傷、厩舎1棟が全壊したが、この直後に行われた王室会見では、王室長女がイチジク浣腸を抽入した上で謝罪し、謝罪後に自分の排泄物を頭上に掲げる儀礼でもって誠意を尽くした。 或は配給不足を訴えた市民のデモが暴徒化し、警邏(けいら)の騎兵を暴行したケースでは、王室次女が正装で三角木馬に跨って謝罪し、足首にレンガをぶら下げて股間を追い込む儀礼でもって、王室が事態に痛みを感じている様を表明した。 またある時はスピーチコンテストで軍政を批判した女性に自治体が最優秀賞を送った件で、まだ陰毛も生えそろっていなかった三女が、それまで包茎だったクリトリスの皮を公開放送中に割礼し、遺憾の意を体現したこともある。

 概ね月に1度のペースで軍政に反する事件が起こり、最初は王妃が、やがて王室の王女陣が順番で謝罪会見を開くようになっていた。 そして、すっかり王室の陰唇が身近になったことで、これまでは過度に深いヴェールで覆われていた王室の日常を公開しようという声がでる。 式典以外の日常風景を公開するべく始まった『2ch』番組が『今日の王室』だった。

 朝、王室の朝食風景。 王室は諸々の法規とは無縁で、王室典範にのみ拘束される。 ゆえに配給とは程遠いイングリッシュ・ブレックファーストが定番だ。 ただし国王と皇太子がナイフとフォークで食事する横では、王位継承権をもつ王妃、長女、次女、三女の4名が、純白のビスチェとレース編みの馬房に身を包み、宝飾品で飾られた専用の飼葉桶で食事をとっていた。 桶の中身は昨日夕食の残飯と、ウマ用の飼料粉末だ。 一日も早く王位継承権を獲得するため、こうして朝から『軍馬』たるべく調教を受けている。 

 食後。 午前中の国王は執務室で諸事儀礼の進行報告を受ける。 かつては頻繁に国賓との会食、会談があったけれど、軍の占領下に置かれてからは、基本的に外交の舞台は回ってこない。 一方で女性陣は、庭で歩行訓練だ。 4名の王族にはそれぞれ専属の調教師がついており、慇懃に、けれど容赦なくウマとしての振舞を躾ける。

『失礼致します、おみ足が乱れておりますわ。 後ろをむいて気張ってくださいませ。 オケツの穴に鞭を進呈いたしますこと、ご了承願います』 

『恐縮です、そのように覇気がない足並みでは、到底軍馬のトロットに追いつきませんわ。 おチツに鞭で気合を差し上げとうございますが、構いませんでしょうか』

 言葉遣いは、常に最上級の敬語が並ぶ。 けれど扱いはあくまでウマで、鞭の勢いにも手加減はない。 女性陣も抵抗が無駄ということは分かっており、鞭をしならせる調教師が恭しく伺いを立ててきた場合、時に目尻に涙を浮かべながらも、罰の執行に首肯する。 
 ちなみに王女たちに対する軍馬としての躾けが始まってから随分経つが、未だに内容は『歩行』と『姿勢保持』の練習のみ。 女性陣が軍馬としての格を備え、正式に王位継承の資格を得る日は、遥か先になりそうだ。 



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