桜と桃子と…-5
「もうやだあ、お姉ちゃんの方こそ立派に育ってるじゃないの」
桜の方は、突っつくどころか、桃子の後ろから手を回して大胆に胸を揉みしだいた。
「きゃあ、やめて〜。ああん、乳首摘ままないでぇ〜」
桃子はその刺激に、身体捩って反応させた。それに気をよくした桜は、桃子の割れ目の中にまで指を食い込ませた。興奮に濡れた淫部はヌルリとその指を受け入れた。
「あっ、やだ、そこはダメよ。ああん、そこは大地にやってもらうだからダメえ〜」
「うりうり、お姉ちゃんの処女はあたしの指で抜いてやる」
「やだやだ、大地のなんだから〜」
こうしてお約束を済ました全裸の姉妹は、より一層打ち解け合うことができ、大地の部屋に向かう時には、子供の頃のように手をつないでいた。
大地の部屋に入った桃子は、ベッドの下に手を入れて、隠していた菓子箱を引っ張り出した。
「この箱の中にあったんだよ」
桜が帰宅する少し前のこと、桃子がこの箱を発見し、中を見た時には興奮で動悸が止まらなかった。取り敢えず目に付いたDVDを手にして、慌てて部屋に逃げ帰ったのだった。
しかし、今は吹っ切れてもいるし、頼りになる桜と一緒なので、さっきのように慌てることはなかった。今度の桃子はワクワクしながら箱の蓋を開けた。
一方、桜はこの菓子箱を見た瞬間にドキリとしていた。
「同じだ…」
目の前の箱は、父親がたまに買ってくる家族のお気に入りの洋菓子の箱だった。桜も同じようにその空き箱にオナニーグッズを入れて、ベッドの下に隠していたのだ。
「見て、こんなに一杯入ってるよ」
目をキラキラさせた桃子が中の本を取り出して、桜にそれを示した。
「ホント、お宝の山ね」
桃子の上擦った声に釣られて、桜も箱の中を覗き込んだ。箱の中は、DVD、官能小説、エロマンガがぎっしりと入っていた。その卑猥な中身を想像して桜の股間は熱くなった。
「ああん、ダメ、また濡れてきちゃった」
桜が割れ目の中に指を食い込ませて、自分の状態を報告した。
「もうやだあ、エッチなんだから。あら、あたしもだわ」
桃子も桜に合わせるように同じことをした。興奮の収まらない桃子の割れ目の中も、卑猥な液で満たされていた。
全裸の2人は嬉々としながらベッドの上にその箱を置き、それぞれ目についた本を手に取って中身を読み始めた。もちろん、指は敏感な部分を擦りながらだ。
「はあん…はあん…はあん…」
しばらく喘ぎながら、卑猥な本を読み進めていた2人だったが、突然、はっとしたような表情を浮かべた。真剣な目をした2人は、他の本やDVDを次々に手に取り、話の内容に目を通していった。
「やっぱり、全部だ…」
しばらくして桃子がつぶやいた。その言葉が示すとおり、全てに共通項があった。
「全部、近親相姦モノね」
桜も頷いた。箱の中の物は全ての内容が【姉と弟】か【兄と妹】の絡みが描かれていたのだ。
桜は手にしたDVDのケースに目を落とした。
【妹のパンツ】
そのタイトルに桜ははっとした。
桜がノーマルな思考の普通の妹ならば、見ただけで鳥肌モノで忌み嫌うようなタイトルだったが、桜はそのタイトルを見て、ある可能性を思いあたったのだ。
(もしかして…)
さっき、桃子がベッドの下から引き出した菓子箱。その時の脳内映像と、桜自身が自分のベッドの下に隠していた菓子箱の映像と重なった。
(隠し方が同じだった…。だったらアッチの方も…)
「どうしたの?」
桃子が押し黙った妹に声をかけた。しかし、桜はその質問には答えず、ベッドから降りると分厚いマットの下に手を突っ込んだ。
(ある!)
案の定、桜は指先にそれを感じた。指先に触れたモノを引っ張りだすと、コンビニのビニール袋が出てきた。桜がもどかしげに袋を開いて中を覗き込むと、思った通りに無くしたはずの下着が入っていた。
「やっぱり同じだ…」
また桜はつぶやいた。
「なに、どうしたの?」
桜の様子が気になり、桃子も袋の中を覗いた。
「えっ、なにこれ?やだ、あたしのパンツもあるじゃないの。やあん、汚れてるやつじゃないの〜」
袋の中には、桃子と桜の使用済みの下着がそれぞれ1枚ずつ入っていた。