桜と桃子と…-3
「はぁ、はぁ、はぁ」
桃子の口からも、桜と同じ甘い吐息が漏れてきた。
桜は背中に桃子の淫らな気配を感じたが、もう桃子を茶化すようなことはしなかった。桜はトロンとした目を桃子に向けて言った。
「お姉ちゃん、一緒にしよ」
誘いの声をかけた桜は白い尻をずらして、桃子が並んでオナニーができる場所を空けた。桜が空けた場所にはシーツに卑猥な染みが広がっていたが、桃子は気にしなかった。
「う、うん…」
誘いの言葉に俯いた桃子は、桜に倣って下着を脱ぐと、その卑猥な染みの上に腰を下ろした。
オナニーを見られた時は、どうしていいかわからなかったが、距離を置いていたはずの妹がそれを救ってくれたのだ。桃子は桜に感謝しながら、その気持ちに応えるために徐々に足を開いていった。
こうして距離の縮まった姉妹は、パソコンの画面を前に足を開いて並び、卑猥な行為を共有し始めた。
「うっ、うっ、ううっ」
奔放な桜でも、普段オナニーする時は、家族に聞こえないように、こんな風に声を圧し殺しながら行為に及んでいた。
しかし、今はそれを気にする必要はなく、桜の喘ぎ声は画面の中の女優に倣って、徐々に大きくなっていった。
その桜の喘ぎ声に釣られるように、遠慮がちにしていた桃子の声も大きくなっていった。
「はあん、はあん、お姉ちゃん、気持ちいいよぉ…」
桜は同じ行為に及んでいる桃子に声をかけた。
「あっ、あっ、う、うん、あたしも…気持ちいい…」
恥ずかしかったが、桜に倣って快感を口に出した。そうやって妹の前で吐き出すことで、桃子の心は軽やかになっていった。桃子の喘ぎが大きくなるにつれて、これまで鬱屈しがちだった心が解放されていった。
桃子のその反応に満足した桜が、自身の快感に没頭しようとした矢先、動画の中の女優が喘ぎとともに漏らした次の言葉で、指の動きが一瞬ピクリと止まった。
――お、お兄ちゃん、気持ちいいよう――
(お兄ちゃん?)
その言葉にドキリとした桜だったが、その直後、桜の指の動きは一気に速まっていった。
「あんっ、あんっ、兄妹なのに…あんなこと…、あん、あん」
動画の中で、男のモノが淫口に突き刺された女は、全身で喜びを現わしていた。それが兄によってもたらされたものだと知った桜の興奮は倍増した。
一方、桃子は今のシーンでは桜ほどの興奮はしていなかった。しかし、この後のシーンで桃子は桜と同じ反応を示すのだった。
動画の中で激しく腰をぶつけ合う男女の後ろから、一人の女が登場した。
――あんた達、兄妹でなにやってるの!――
――お姉ちゃん!!!――
驚く2人に向かって、入ってきた姉はニッコリと微笑んだ。
――ずるいよ、あたしも混ぜなさいよ――
動画の中の姉がそう言うと、下着を脱いで妹の横に並んで腰を落とした。弟は妹に腰を打ちつけながら、姉とはディープキスをし、その股間を弄り始めた。
このシーンで桃子の指の動きが一気に速まった。
「ああん、ああん、お、弟にあんなこと…ああん、ああん」
2人の姉妹はそれぞれのツボに興奮し、クチュクチュと卑猥な音を立て合いながら、姉妹らしく、ほぼ同時に高みを迎えた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「お姉ちゃん、このDVDどうしたの?」
オナニーを終えた桜が、ウェットティッシュで股間を拭いながら、気になっていたことを聞いた。内気な姉がこんなものを持っているのが信じられなかったのだ。
「実は大地のものなの」
秘め事を一緒に経験したことで、遠慮のなくなった桃子も、濡れた股間を拭いながらあっさりと答えた。