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ゆきの日のおもいで
【その他 官能小説】

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ひとり 応接間で-3


 〜○〜

 ポロピロパロン ポロピロパロン

 祐詩のそばで着信音が響いた。祐詩は端末機を取った。

 「もしもし、ママ。」
 「祐詩、今終わったわ。ちょっとお買い物して帰るからね。」
 母の声の向こうに、はしゃぐ祐寧の声が聞こえた。
 「祐寧、なんか喜んでるね。」
 「うん。同じ年頃の子がいたからね。遊び回ってたわ。……それより、祐詩。」
 「なに?」
 「あなたずいぶん早く通話に出たわね。なあに、ひとりでおチンチンいじってたの?」
 「そんな事してないよ。」
 祐詩は片手で肉軸の精液をぬぐいながら、しらじらしく言った。
 「ほんと、お家帰ったら検査するわよ。」
 「検査ってなんだよ……とにかく、気をつけて帰って来てね。」
 「わかったわ。祐詩、好きだよ〜。」
 「は〜い。」

 ……

 初冬で早く西に傾いた日ざしを浴びながら、母は祐寧を抱いてエコバッグを提げてバスを降りてきた。
 「に…にぃに、にぃに〜!」
 バスが走り去ると、母に抱かれていた祐寧はもがくように腕から離れ、迎えに来ていた祐詩のもとに駆けていった。
 「おかえり、祐寧〜!」
 祐詩はしゃがんで両腕を広げた。祐寧は勢いよくその腕の中に飛びこんだ。祐詩が祐寧を抱き上げると、祐寧は「にぃに、にぃに〜」と繰り返しながら、祐詩の首すじに顔を押しあてた。
 その祐寧の声、身体の重さ柔らかさ、髪の匂い……
 祐詩はそれを自分の身体にいっぱい受け取った。

 「さすが祐詩ね。迎えに来てくれたのね。」
 「うん……あ、そのバッグも持つよ。」
 「ありがとう……」
 「あ、祐寧 寝ちゃったみたい。」
 「いつもと違う場所で知らない顔みて緊張してたから、大好きな祐詩の顔みて安心したのよ。」
 「そっか。」

 父と母のセックスを思いだしながら高めていた手淫の快感。
 そしてそのセックスで産まれた、祐寧の身体で思い出す射精の快感。
 祐詩は自分に身をまかせて安心して眠る祐寧の高潮して熱気をおびた身体に触れながら、この次に訪れる応接間での手淫の「素材」を心に刻みとめていた。

  〜◎◎〜

 祐詩たちは自宅に着いた。
 「はい、ママ。どうぞお先に。」
 「ありがとう☆」

 祐詩が開いた玄関のドアを通った母は、祐詩がドアを閉めると祐詩の前に座りこんだ。
 祐寧を抱いたままの祐詩が気づいた時には、母は祐詩のズボンから肉軸をつまみ出していた。
 「え、ママ。何してるの?」

 母は祐詩の顔を見上げ、その手にした柔らかな肉軸をプラプラさせながら笑顔を見せた。

 「さっき言ったでしょ。お家に帰ったら、検査するわよって。」
 

【おしまい】


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