そして奏でられなくても-5
ありがとう―――猛。
そして猛は
帰っていった…。
私は雅人先輩に電話をすることにした。
ルルルル…………
「はいもしもし」
雅人先輩---
「あの、吹奏楽部のコントラバスの平山ですがっ雅人先輩いますかぁっ」
「俺です……が」
先輩は優しかった。
「先輩、メールみましたか…?」
不安と緊張で手が震える……
「みたよ?…………冗談なんだよね?」
「あの、冗談ではありません。」
「え?」
「私は先輩が大好きです…」
嫌いっていわれる!
誰か……!!
「……あのね受験があるしつきあうことはまだ無理だけどきみのことは嫌いじゃないからそれでもいい…??」
嫌いじゃない?
ただの夢だよね?
「………っ」
涙がこみあげてきた。
「きみはいそぎすぎてるんだ…焦ってる」
「好きでいてもいいの?」
「もちろん……。」
「ありがとうございます……。いつも迷惑かけてて……。。。ごめんなさいっ」
「きみの低音が必要なんだ。俺がきみがいる意味のある演奏をする……約束するよ。」
「フルート吹いてる先輩が一番すき…。」
「あははっありがとう。あのこれから修学旅行いくから手紙書くよ。」