〈二人だけの宝物〉-12
『知らないなら教えてあげるよ……コイツはな、こうやって頭を振って自分から潜っていくんだ……グフフフ……ほれ、入っていくだろう?』
「う…うあッ!?あッ!?ああッ!?あ"〜〜〜〜ッ!!」
もう花恋は充分に濡れている。
そして少女の秘肉は大人の女性と同じく柔軟である。
この巨大な亀頭が店長の腕によって花弁の隙間に挿し込まれると、バイブは鋭いカリ首のエラを花壷の肉襞に引っ掛け、グイングインと押し退けながら花壷の奥を目指して潜っていく。
それは無機質な道具にも、明確な〈意思〉があるように見えた……。
「や…あぁッ!!うッ…はあッ!?やあぁああぁあッ!!」
亀頭は花壷の《底》に到達した……そこは女性を女性足らしめる子宮の入り口であり、バイブが人並み外れた大きさを持つが故に、花恋に“教える事”が出来た《真の聖域》である。
『届いたの?“花恋ちゃん”の一番奥に届いたの?』
「抜いて…ッ!お願い抜いてえッ!!はひッ!あぎぃッ!?動くの止めてえッ!!」
『店長、凄く力が入ってますよ?アナルで私の指が圧し潰されそうですから……』
あんな巨大な玩具が自分の股間を貫いている……。
花恋は入るはずが無いと思っていたあの玩具を、自分の性器が飲み込んでしまった事に驚きを禁じ得なかった。
しかし、この子宮口にグリグリと先端を擦り付けてくる感覚は現実であり、グルグルと回る真珠玉の蠢きは、まるで花壷の内部を舐め回してくるような不思議な感覚を花恋に与えてくる。
それは生身の人間にはなし得ない異次元の《愛撫》であった。
「なッ!?なによッ?やあッ!?やだあッ!!やだあぁぁッ!!」
玩具には、まだ花恋を愛でる手段が残っていた。
根本から生えた“もう一本”は、その先っぽの毛先を震わせて秘豆を擽り、しかもその細い一本一本が秘豆に絡んでワサワサと擦ってくるのだ。
更に亀頭にももう一手があり、不規則な振動を発生させて、子宮口をブルブルと震わせて未知の刺激を与えたのだ。
「やめッ!?や…めッ!ふひぃッ!?んひいぃッ!!」
命の宿らぬ物体に、花恋は悶えさせられる。
設計通りに動いているだけの“物”に、生身の少女は呼吸を乱し、体液の分泌を加速させてしまう。
『こんなに気持ち良いモノだって知らなかったんだよね?教えて貰って嬉しいよねえ?』
『もしかしたら彼氏のチンポより気持ち良いかもよ?そうだ、今度チャンスが来たら“試して”みなよ?』
英明の《価値》は、そんなものには無い。
恋愛がいずれは性的な行為に結び付くにしても、愛なき行為によって得られる快感の価値など、愛しい人の人間としての魅力の前には無きに等しい。
悔しい……。
哀しい………。
此所にあるのは、あのポスターと同じ世界だ。
〈男〉の性的欲求の前には女性はただの道具であり、その欲求に曝された女性の苦しみや哀しみは、取るに足らない物として処理される。