36歳の婚活-1
わたしは脚線には自信があったものの脱いでしまったらだらしなく緩んでしまったウエストと歳とともに肥えて大きく育ったお尻に悩まされていた。だから好んでアナウンサーのように脚線美が映えるような純白の膝丈のスカートを好み胸だけが異常に目立つようなキャミソールを纏って「いい男、真面目な男」それだけを探して36歳になったわたしは焦りと寂しさに全ての油断を許して行動してしまった結果がこれだった。
口許に近づく膨らんだ生々しく勃起した尖端が触れそうで触れてなく、溢れ出る液体だけが糸を引くように脚元に流れ落ちていた。
わたしは強い気持ちで横を向こうとするものの鏡が移す異常な光景に怯え、視界の範囲に助けを求めるように硝子テーブルに置かれた紅茶を見つめて今を逃避することしかできなかった。
「でかいんですね」
何を言っているのか分からなかった。
「分かるんです。会った時から、そう思ってましたから」
視線の隅の先端はびくっと反り返って視界から消え、静寂なリビングに反り返って肌にぶつかる勃起した音だけが響いていた。
わたしは怖かった。
紅茶の横に起立したその姿が生々しくて何とか落ち着こうと震える脚元を揃えようと既に硬くぶつかりあっている膝頭を更に強く押し付けてじっとり汗ばんでしまった太腿をぎゅっとソファーに押し込んでなんとか今をやり過すことで精一杯だった。
かすかに聞こえてくる掠れた声が異常な空間を惑わすように聞こえてきた。
「今日したいの。中にだしていいのよ。なんて言い慣れてるんですよね」
「もっと欲しい。まだいっちゃダメよ」
「そこよ、そこ。気持ちいいわ」
「何度もそんなことを言ってきた人だってことは、最初から分かっていたんです」
「舐めてもいいかしら」
「いんですよ言っても」
紅茶の向こうに映る直人の面影は、露骨にわたしの腰周りを爪先立ちで背伸びして覗きその両手は絨毯に向けて指先まで突っ張り溢れる液体を垂らしながら異常に膨れあがった勃起だけが別の生き物のように何度も反り返って激しく空虚を彷徨っているようだった。
「違うわよ」
声は完全に音を成していなかった。
ひと回りも歳の離れた若者に恥ずかしい事実を言われたわたしは「一緒にしないでよ」と言い返そうとしたその時だった。
塗り直したグロスに併せるように生温かい勃起した尖端の液体をそっと漬けるように充てられていた。
「動いては、だめですよ」
視界の大半を勃起して膨らんだ先頭に支配され口許からはっきりと勃起した先端の滑らかな熱い感触が伝わり鼻先に生々しい液体の臭いしか入ってこない状況で直人はまともな声でそれだけは確りと言い切っていた。