連絡-3
階段から見下ろす客層は圧倒的に女性が多くその会話を聴こうと澄ましてみても鍵盤の音が彼女達の声をかき消してしまい鍵盤の音に澄ましてしまうと豪華の限りを尽くした炯眼にうっとりと浸れる素敵な場所そのものだった。
「朋未。まだなの」
薄っすらと素肌が分かる完全なティーバックのランジェリーを見透かしながらその引き締まったウエストが魅せる美しい後姿のラインを見つめながら声をかけた所だった。
「手伝ってよ」
横からの姿を見せつける意図は分かっていたけれどやっぱり確かめたくて横から手を差し伸べようとしていた時だった。
朋未は反射的にお尻を床に落とし張りのある20代の脹脛を綺麗に映るようにヒールの踵を階段に載せて屈んだ横からの隙間だけが覗けるランジェリーに収まらないピンクの乳首を様々と見とれる状態でわたしに笑顔で「見えたでしょ」と言っては立ち上がり上から見下ろす佳奈に向かって笑顔で歩きだしていた。
わたしは朋未には敵わない。
男達は完全に朋未に負けるだろう。
そう思わざるを得ない朋未のいつもの姿だった。