号泣-2
タクミに対する怒りが沸く。
ちづるはいそいそと
パンツとスカンツを履く。
タクミは、
ちづるが自分に怒っている事に
気がつかずに部屋の電気をつけた。
ちづるはベッドの上で
座ってうつむいている。
ぽつりと呟く。
「 〜っ 、、帰る、、! 」
「 え? 」
「〜っ 、、 」
そう言って立ち上がろうとしたが
タクミに腕を引っ張られる。
「 ちょっと、! 待ってよ。
何、、?
怒ってんの? 」
「 〜っ 、、 」
「 何に怒ってんの? 」
「 、、っ 、、、 」
「言ってくれなきゃ。
分かんないでしょ? 」
「 〜っ! 、、 わ
分かんないのは、、、
タクミ君 だよ 〜っ 」
「 え? 何が ? 」
「 〜っ、、 あたし 〜っ
言ったでしょ?
鈍感 なんだもん 」
「、、? うん 。」
「 だから、、〜っ
タクミ君が
別れたいのか、、、
どうしたいのか
何にも っ 、、」
駄目だ
また、
泣いちゃいそう
もう 嫌だ
困らせたくないのに
嫌われたく ないのに
「 、、、。
分かんないのは、そっちだよ。
ちづちゃん、、、いつも
何も 俺に
、、! ぁ 。 」
「 〜っ っ ぅ″ーーー
ふぅっ 〜っ っ っく っ
ぅ″ーーー 〜〜 」
「 、 、、、はぁっ 。 」
タクミは、
ちづるの顔を見てため息をつく。
喧嘩になっても良いから話そう
と、思ったが
子供のような泣きかたをする
ちづるを見ると、
少し笑いたくなってしまう。
不思議な気持ちで
ちづるの泣き顔を眺める。
「 、 、 、、 。」
そういや 昔は
女の涙って
苦手だったな
ちづちゃんの涙は
なんで
「 俺と 別れたくない?」
本当 なんなんだよ
大人 だと思ったら
やっぱ 子供みたいだし
2人はベッドの上で
向かい合って座っている。
タクミは、
涙を拭っていたちづるの左手首を
持って、そう言った。
ちづるは泣きながら頷く。
「 俺もだよ。
俺は ちづちゃんと別れる、、
なんて
考えた事、1度だって ない。」
タクミはそう言うと、
ちづるを抱きしめた。
ちづるは
タクミの胸でまた泣き始めた。