嘘-2
ちづるが
タクミのお腹をさすっている。
タクミは
両手を後ろについて
黙ってお腹を眺める。
しばらく2人はそのままでいた。
タクミは、
ちづるの言葉を思い出す。
「、 、 、 、、、。」
『 タクミ君は
私に嘘ついた事ある? 』
『 あったとしても 私
1度も見抜いた事 ない。』
「、 、 、、、見抜いたね。」
「 え ? 」
「俺の嘘。
見抜けたじゃん。」
「! 、 、、、、」
タクミはちづるの手を眺め
静かにそう言った。
お腹が痛い事が嘘だと分かったが、
ちづるは手を止めずに
タクミのお腹をさすっている。
2人はしばらく沈黙して
ちづるの手を黙って眺めていた。
ちづるは
また涙が出そうになり、
それを堪える。
「 、 、 、、っ 、」
どうして こんなに
胸が 苦しいんだろう
そうだ
タクミ君が 寂しそうだから
「ちづちゃん。
ごめんね?
痛くないから、、大丈夫だよ。」
「 っ 」
タクミは
そう言って自分のお腹にある
ちづるの手にふれて
さするのを止めた。
タクミが静かに言う。
「理由は?」
「、、ぇ?」
「俺が、そんな、、、
嘘ついた理由。」
「 ! 、、、」
「そこまでちゃんと
当ててよ。 」
「 、、 、 、、」
そう
そう だ
当てなきゃ
タクミ君の 気持ち
知りたくて 来たんだから
「、、難しい?」
「 んっ、、ううん、、
分かる
〜っ ぁの、、、私
私の 離婚の話が 、、
離婚の事が 」
どっ ち?
離婚の事 タクミ君に
話すのが 遅かったから?
それとも
私が 離婚した事を
重く 感じたから ?
「、、うん。
離婚の 事が? 」
「 〜っ ん、、
だから ぁの、、、
離婚 した事 を 〜っ 」
話したのが
遅かったから
タクミ君の 1番は
私だから
って、
思い たいのに
「 ? ちづちゃん? 」
「 〜っ ぅ
、、 ふ 〜っ 」
でも 一緒に居て
何度も
感じたもん
タクミ君は 私に
飽きてる
「、、、、。 ぁらーー?」
「 ふ、、 っ 〜っ
〜っ ぅっ 、、 、」
ちづるは、
うつむいて泣き出してしまった。