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【スポーツ 官能小説】

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便利屋-3

「それじゃあ頼んだぞ」
 Z薬局のイベント当日、酒井は涼平の背中を叩いて送り出した。
 今日、明日とで3ヶ所の店舗にてイベントが実施されることになった。
 今回のイベントで対象となる店舗は、涼平の所属する営業所管内では、その3店舗のみ。自分も良く知る業界が絡むとあって、喜び勇んでいたのにも関わらず、たったのそれだけということを知って、肩透かしを食ったようだった。
 イベントで使うフットマッサージャー機材は、既にZ薬局の店舗に送られている。イベント開始時刻は、15時から。まずは先乗りし、機械の準備とテスト運転などをして、開始時刻を待つ。
 2ヶ所廻るとのことと、特に持ち込む機材がないことから、電車で移動し、Z薬局のスタッフが駅まで迎えに来てくれる手はずになっていた。
 本来なら、小回りの利く営業車で向かうところだが、帰着日が金曜の夜になってしまうことから、車を営業所に返すのが面倒なことを考えると、電車で直帰したほうが時間の無駄が無い。
 現地での足を、Z薬局が面倒みてくれると申し出てくれていることもあって、今回は電車で移動することにした。
 最初の店舗は、営業所の最寄駅から電車で約50分、そこから車で5分ほどの所にあった。
 店舗に着くと、まずは会場に案内された。
 打ち合わせの際に、現場のレイアウト図と、参考写真で確認はしていたが、思ったよりも狭いスペースだった。
 それでも店内に特設会場を設けてくれていたことはラッキーだった。こういったイベントの際、屋外に特設会場を設置することがままある。気象条件にかなり左右されるので、屋内はありがたい。
「これでだいたい準備はできましたね」
 今回の企画の取りまとめ役であるZ薬局本社企画課の村本課長代理が、声を掛けてきた。
 既に2回ほどこのイベントを行っていて、流れはあらかた把握しているとのことだ。「あとはゲストが来てから最終打ち合わせをしましょう」
 イベント開始までは、まだ1時間30分あった。
「ゲストの方は、14時に到着予定になっていますから、それまで休憩にしましょう」 そう言って、事務所スペースの一角にある応接室に通された。
「今日のゲストはどなたですか?」
 涼平は、一番気になっている質問をした。
 前回の打ち合わせ段階では、女子プロボウラーが来場することは決まっていたが、誰が来るかまではまだ調整中であるとのことだった。
「今日はですね、中町有美さんという方がいらっしゃいます」
(中町!?はて、そんな女子プロいたっけか!?)
 BBSはテレビで結構観ているはずだが、涼平は中町某なる選手に憶えはなかった。「中町さんですか・・・・・・ちなみにニックネームはどんな感じですか?」
「おおっ、桂木さん詳しそうですね」
 村松課長代理は、驚いたように眼を見開いて涼平を見返した。
 BBSに出場する女子プロボウラーには、それぞれニックネームが付いている。
 前述のように、在原美咲だったら『リトル・ジャイアントキラー』みたいな。
 BBSを少しかじった輩であれば、メジャーなプレーヤーぐらいは知っているはず。毎週とまではいかなくても、それなりにテレビ観戦している涼平でも知らないとなると、その他大勢の内の一人であると考えられる。
「えーっと、中町さんのニックネームは『ハマのやんちゃ娘』ですね」(!?・・・・・・はぁ?)
 残念ながら涼平にとって、そのニックネーム自体にも心当たりはなかった。
 BBSのレギュレーションは、毎月1回のシリーズ(定期大会)があり、1シリーズ定員は27人。レギュラーメンバーが固定されている訳ではなく、年間成績、前回成績を考慮したシード選手18人と、他の大会の成績や、予備予選での成績優秀者9人が各シリーズ本選に出場できる。
 ポイント制になっており、スコアや順位、ストライク数などの個人成績は、全てポイントに換算され、年間総合チャンピオンを決める。
 更に、各シリーズのチャンピオンと、年間上位ベスト3で争うチャンピオンカーニバルが開催され、チャンピオンカーニバルウィナーが決定する。
 年間チャンピオン争いは、だいたい5〜8人ぐらい。常時出場している、つまりBBSのトッププロは10人前後でしかない。
 優勝争いをしていたり、ビジュアル面で優れていてメディア露出が多い選手であれば、知名度も多少はあるけれども、それ以外の選手になると、顔を見たところで『誰?』となるわけだ。
 本日のゲスト中町有美も、その他大勢の女子プロボウラーの一人であった。
「ご存じない方でしたか?」
 女子プロボウリングに精通しているというほどではないが、一般人に比べれば、はるかに知識はある涼平でも、聞いたことが無い名前だった。
「わたしは、その業界に詳しいわけではないので、有名な方の名前を伺ってもチンプンカンプンなんですけどね。桂木さんはお詳しそうだから」
「いえ、僕もそれほど詳しいってわけではないんですけど、多少は知っているつもりでもいたんですが、お恥ずかしながらその方は知りませんでした」
「今回の企画は、スポーツ選手をゲストに迎えて、健康を前面に押し出した内容にしたいと考えましてね。男子と女子だったら、女子の方が華やかでいいかなってことで、当初は、女子サッカー選手や女子プロゴルファーを呼ぼうと思ったんですけど、ギャランティの面でなかなか難しくて」
 メジャースポーツの選手になると、ギャランティ面での交渉がシビアであったことから、金額的に交渉可能なスポーツとして、ボウリングに決まったようだ。
「最近ではメディア露出も増えてきてますが、それでも一般受けは厳しいかなとも思ったんですけど、予算も決まっているものですから。あ、これはここだけの話にしてくださいね。ゲストの方の耳に入って気を悪くされたら申し訳ないので」
 村本の話を聞いていると、かなり妥協した選定であることが窺い知れる。


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