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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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新しい父親-2

バイト帰りに私と彼は家に真っ直ぐ帰るでもなく用もなく本屋へ立ち寄ったり、CDショップへ足を運んだりした。

「ねぇー風馬君もう帰ろうよー?」
「まだちょっと待って。」

そう言いつつもう30分は経っている、彼はそんなに音楽に興味あったっけ?本屋だって絵の関係たってそんな買う程の事ではない筈だし。

「じゃーそろそろ。」
「そー言えばお母さんに買い出し頼まれてたんだ。」
「昨日親子でスーパー行ったんでしょ?」
「お返しの年賀ハガキ出さないと。」
「正月から一週間以内に全部出したじゃん。」
「ねぇ今から君の家に…。」
「風馬君っ!!」

くどいので一喝してみた、そして。

「どうしたの?」
「い、いや別に…。」

まさか…。

「家に帰りたくないの?」
「っ!!そ、そんな事は。」
「嘘、顔に出てる。」
「スミマセン……。」

やれやれ、でも家に帰りたくない何て珍しいな。

「お母さんと喧嘩でもした?」
「まぁそれも半分あってるけど。」
「?どういう事…。」

頭上に?マークが浮かんでいるとそこに車のクラクションが鳴り響き。

「やぁ風馬君!今学校帰りかい?」
「あっ八重樫さん…えぇ、まぁ。」

彼に気さくに声を掛けるその八重樫さんと言う人はスマートで背も高くどこか穏やかそうな人だ、年齢も30代半ばと言った所か。

「?そちらの子は、ひょっとして彼女?」
「えっ、えぇー私は。」
「関係ないでしょ!行こう!」
「え、あっちょ!」

耐えきれなくなり逃げるように私の手を引き、その人から急いで遠ざかる。


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