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大沢商事の地下室
【SM 官能小説】

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責めを欲する心-3

 30分ほどで幸恵と亜美が帰って来た、前髪を眉の上で揃えたいわゆるおかっぱ。
巻いたり盛ったりと言うような今風の髪型とはまるで違うし、黒く染め直している、亜美が憧れていた感じとはだいぶ違うが、個性を見事に引き出していて良く似合っている、そして今時まず見かけないタイプなので新鮮でもある。
「ほう……」
「なるほど……人形みたいな感じになるな」
 大沢と門村が感嘆する、里子はそれ以上に目を輝かしている。
「思ったとおりだわ……後はお化粧ね、あっと驚く変身をお見せしますから、男性はちょっとだけ部屋の外でお待ちを……」
 15分ほどで化粧と着替えが完了し、事務室に招き入れられた。
 亜美が襦袢を纏い、後ろ向きに立っていて、里子に言われてゆっくりと振り返る。
 色白の顔に更に白めのファンデーション、目元にほんのりと紅が入り、うっすらと頬紅もさされている、小さめに塗られた真っ赤な口紅も艶かしい感じだ。
「これは、正に人形のようだな」
「ええ、日本人形ですね……」
「そういえば叔父は……」
「何? 亜美ちゃん」
「叔父は私の事を日本人形みたいだって……」
「ほう……見る目があったんだな……」
「すっかり忘れてました……東京に出て来ると、ハーフみたいな可愛い人がたくさんいますでしょう? ついあこがれて……」
「ああ、今はそういうのが流行だな、だがな、わしのような古い人間から見るとみんな同じに見えて仕方がない、人それぞれ顔かたちは違って当たり前なんだ、亜美はそういうのがよく似合うし、個性的で綺麗だよ」
「ありがとうございます、叔父以外にそういわれたのは初めて……」
「綺麗よ、自信を持って良いわ、後ろを向いて襦袢を脱いでみてくれる?」
 襦袢をすっと肩から落とすと、顔の大きさを強調していたなで肩も美しく、振り向くと長い黒髪が乳房を半ば覆い、掻き分けてみたくなる。
「いかがかしら……」
 里子の顔は得意げだ。
「いいな、こういうタイプは他にいないし、なにか、舞妓さんを囲ってるような気分になるな」
「廃農家や蔵で撮影したらムード満点でしょうね」
 門村も感心している。
「私も襦袢で出ないとね、ムードがぶち壊しになるわ……門村さん、今晩亜美ちゃんを借りれないかしら」
「ここまで変身させてくれたんだ、それ位はかまわないが、どうするつもりなんだ?」
「ウチのショーに出てもらいたいのよ、一夜限りでいいから」
「それは良いな、本番のショーの予告編だ、亜美はどうだ?」
「はい、ぜひ……」

 その晩のショーは襦袢で登場した亜美に客は目を奪われ、腰巻姿に見入り、縛られ、吊るされる亜美を堪能した。
 もちろん、大沢と門村もボックスに陣取っている。
「いいな、わしにとっては最高じゃよ」
「ええ、私も堪能しましたよ」
「わしが監督なら一も二もなく採用だな」
「それは間違いないでしょうね……」


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