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大沢商事の地下室
【SM 官能小説】

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美喜子のショー-2

「ゲストは揃った、里子、始めてくれ」
 大沢の声かけで里子と井上が出て来る、少し遅れて美喜子がふざけた調子で腰を振りながら出てくる。
 ゲスト席に少し白けた空気が流れる……特に尚子と雅美の上には漫画なら「どよ〜」という文字と共に縦線が何本も引かれているだろう。

 まず、里子が美喜子に手枷を巻く、希望して来ただけあって大人しく巻かれ、両手吊りにされた。
 里子がバスタオルをはらりと落とす。
「きゃ」
 何ともわざとらしい声を出して膝を曲げ、性器を隠すそぶりを見せるが、それがポーズに過ぎないことは誰が見てもわかる。
 美喜子を両手吊りにする、志願して来ただけあって、大人しく吊られるが、里子がバラムチを取り出すと態度が一変した。
「あぁ? 聞いてねぇよ、体に傷はだめだって言ったろ?」
 横柄な口調にゲスト席、というより地下室全体が白ける。
「バラムチよ、傷なんか付かないわ、少し赤くなるけど明日には消えてる」
「だけどさ、聞いてねぇよ、やめろよ」
「おだまり! 誰に口を利いてるの!躰に傷を残さない約束がなければ蚯蚓腫れだらけにしてやるところよ!」
 里子の剣幕に少したじろぐが、横柄な態度と口調はそのままだ。
「ふん、そんなことが出来るもんか……」
「やっちまえ、里子」
 ゲストから声がかかると美喜子はゲスト席を睨みつける。
「誰だよ、今大声出したのは、え? 出て来いよ」
「俺だ、お前みたいな横柄な女は大嫌いなんでね」
「冗談じゃねぇよ……」
「誰に口を利いてるの!」
 壁際からも声が上がる、幸恵だ。
「ゲストに失礼よ!」
「ああ? お手伝い風情が何を言ってるんだよ」
「幸恵ちゃん、出てきて」
「ええ」
「気に入らないわね」
「ええ、とても」
「お手伝いはお手伝いでも責めのお手伝いをお願いするわ」
「ええ、喜んで」
「喜んで、じゃねぇよ……とにかくムチは止めろ」
「門村さん、どうします?」
 幸恵がやはり壁際に立っている門村に声をかける。
「すまん、横柄な娘だとは聞いていたが、これほどとはね……叩き直してやってくれ」
「わかりました」
「なんだよ、門村まで……このクソ親父」
 ピシッ!
「ぎゃっ」
 里子のムチが飛んだ。
「幸恵ちゃんも打ちなさい、井上君、もう一本ムチをお願い」
「もう二本じゃいけませんか?」
「ああ、そうね、その方がいいわ、でもあなたのパワーで前を打つとちょっと問題、後ろからね」
「何でもいいです、打てるなら」
 ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ!ピシッ!
 前から里子と幸恵、背後から井上のムチが容赦なく飛ぶ。
「ぎゃああああああああああ……やめろぉ……」
「まだ口の利き方もわからないみたい、続けるわよ」
ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ! ピシッ!ピシッ!
 ムチが雨あられと降り注ぐ。
「やめ……止めて……」
「ちょっとストップ」
 里子が幸恵と井上を制する。
「今、なんて?」 
「や……止めて……」
「下さい、は?」
「止めて……下さい……」
「いいわ、幸恵ちゃんもここに残って、まだお願いすることがあるかも」 
「はい」
「井上君はチェアの用意を、ここに持ってきて」
「イエス・サー」
 井上も少し溜飲を下げたのか口が軽くなった。
「さてと……SMチェアが用意されたわ……おとなしくこれに座る? それともムチ?」
 里子が吊りを解くと少し強気が戻ったのか、美喜子はまた横柄な態度を取る。
「冗談じゃねぇよ、だれが大人しくこんなものに座るんだよ」
 たちまち三本のムチが美喜子を打ち据える。
「止めろ……止めろよ……止めて……」
「まだ口の利き方も憶えられないのね」
「止め……止めて下さい……止めて下さい……止めて下さい」
「いいわ、二人ともストップ……さあ、自分で座る?」
 しぶしぶ、といった感じで美喜子がチェアに座る。
 まだ暴れる心配があるので、井上が押さえつけて幸恵が枷を巻き、美喜子はSMチェアに拘束された。


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