現れ-2
武史はズボンを脱ぎ捨てた。
パンツを突き破りそうに猛り狂っている逸物の赤褐色の亀頭部分がウエストから見えた。パンツを素早く脱ごうとするが、屹立が邪魔してなかなか脱げない。
ようやく脱ぐと、パンツから飛び出した屹立が天を向いて規則的に激しく脈打っている。
続いて上半身を脱ぎ、素っ裸になった。
寝ている美紀子に近づいていった。歩くたびに屹立が半テンポ遅れて、ユックリ上下に揺れている。
美紀子の足下に膝をついた。
「あっ。……なにっ」
両手で左右のふくらはぎを掴んだ。そして両脚を揃えて美紀子の身体を一度仰向けにした。
それから、両脚を左右に割り開いていく。
両腿の付け根が武史の真っ正面に現れる。弱く渦巻いた陰毛が見えた。秘裂が上付きなので、丸見えだった。
両手を押すと膝から曲がった。そのまま手を離すと、両脚が静かに畳みに付き、大きくMの字に開いた。
その薄目の茂みの中心に左手を伸ばし、秘唇を左右に指で拡げた。潰れた膣口がうっすらと口を開いていた。そこに右手で弾けそうな屹立の先端をあてがう。
「いやぁ……」
美紀子が呟くような声で抵抗する。
屹立は脈打っているので、なかなか挿らない。……が、とうとう入り口に頭が入った。
頭が挿れば、あとは一気に奥まで突き入れることができる。
この段階まできて、ようやく武史は一息ついた。はやる気持ちを落ち着かせるためだ。
両手を美紀子のふくらはぎにあてた。
ふと、顔を見ると、目を閉じていた。
(早く済ませて欲しいと思っているのか?……それともこれからのことを期待しているのか?)
その顔を見ながら、屹立をユックリと中へ押し進めていった。
「あっ……」
顎がユックリと上がっていく。半開きの口から吐息に混じった声が漏れる。
入ってくる屹立の刺激の快感によるものか、無理矢理柔らかい肉襞を押し拡がれていく苦痛を耐えているものなのかはわからないが、顔を少し歪めながら受け入れていくようすは武史にとっては感慨深いものだった。
「ああっ……ううううぅっ」
武史は、精一杯の征服感を得るために、できるだけゆっくり押し挿れていった。狭まった膣壁を少しずつ押し開いていく。そのプツプツとした優しい抵抗が、亀頭に伝わり、心も身体も満たされていった。
しかし、美紀子にとっては、槍が体内を貫くような感触だったのだろうか?
歓喜とも叫びとも呻きともつかぬ声を上げている。
(男を待ちかねた感激の声なんだ)
武史は勝手に考えた。
屹立はズルズルと奥まで滑り込んでいった。
入り口こそ濡れて冷たかったが、迎え入れた肉壺は暖かかった。
予想以上の蜜壺の体温だった。
閉じていた膣壁が武史の屹立全体を優しく暖かく包んでくれた。
(暖かい!これが、美紀子なんだ。……ついにひとつになれた。俺の美紀子になったんだ)
やがて、行き止まりに突き当たったように先端が押さえられるように止まった。
屹立に余裕があり、武史は少し強く押しつけてみた。
「うっ、……いつっ」
美紀子が呻いた。
(ここが美紀子の子宮なのか……意外と浅いんだな。
そうか、排卵期なんだ。だから子宮が下がってるんだ。
美紀子の身体が子種を欲しがってるんだ)
「奥さん。こうすると……」
奥まで突き挿れたまま、今度は屹立に力を込めてヒクヒクと上下に動かした。
「ああっ……ううぅぅん、いやぁ……」
膣の奥、子宮口の付近が空間になっているのか、亀頭部分が子宮口を上下に擦っている。
(気持ちが良いのかな。……高く弾んだ良い声で啼いている)
武史は、屹立を動かさずに美紀子の蜜壺の感触を味わった。屹立の脈打ちに合わせて上下する動きに合わせて、美紀子の膣口から、ムチッ、ムチッと粘りけのある湿った音が聞こえてくる。
(よし、一度、美紀子を逝かせよう)
腰をユックリと前後に動かし始めた。若い亀頭から伝わる感触がたまらなく良かった。
「ああっ……」
美紀子の口からかすれた声が漏れた。依然として目を閉じたまま、快感に耐えているような顔つきだった。
「やんっ……」
急に声の質が変わった。武史が腰を前後に大きく使いだしたのだ。
畳の軋む音と身体がぶつかる音、それと二人の息づかいが部屋に拡がる。
「ううっ……ううっ……ううっ……ううっ……」
美紀子が規則的で控えめな声で武史の動きに応える。
股間から発する美紀子の酸味を帯びた甘い匂いが部屋に漂い始めた。