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【学園物 官能小説】

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一瞬の違和感-4








「よし、英語終わり!」


そうひとりごちながら、友美は腕を伸ばして思いっきり背中を反らした。


関節がポキポキ音を立てるのが、なんだか心地よい。


もともと勉強は好きな方だから、次々と宿題が片付いていくと達成感もひとしおで。


それに、勉強をしている間だけは雑念を払拭できる。


だから、友美は課題がどっさり配られる金曜日が好きだった。


もちろんクラス内では大ブーイングが起こったのは言うまでもないが。


『勉強する暇なんてねえよ〜。頼む、相馬宿題写させて』


ふと、飛坂の泣きの入った顔が友美の脳裏に浮かんだ。


うちの中学は、野球部が割と強くて有名で、甲子園の常連校からの推薦枠がある程。


だから、野球部の練習量は他の運動部の比じゃないらしい。


(また宿題写させてとか言われちゃうのかな)


フウ、とややうんざり気味のため息が漏れる。


野球部の練習のキツさはわかるけど、だからって自分に毎度のこと助けを求めてくるのは間違っている。


『相馬、宿題を写させてとは言わない。せめて勉強教えてくれ』


今日の放課後もそんなことを言っていたけど、冗談じゃない。


思い出した友美は、苛立ちにまかせて奥歯を噛み締めた。


アイツの部活がない時に合わせて一緒にお勉強なんて、パシリそのものじゃないか。


花の野球部に所属して、ちょっとクラスでも人気があるからって。


噛み締めた奥歯がギリ、と軋む音を立てる。


飛坂はあたしを地味子だからと舐めきっている。


都合よくあたしを使おうとしている。


地味子の友美にとって、飛坂のその調子の良さが、時折ウンザリする。




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