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美紀子
【熟女/人妻 官能小説】

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動き-8

 武史は開いた唇に舌を差し入れ、お互いの舌を絡めた。
 そして舌で美紀子の歯茎をねぶり回した。
 歯並びの良い歯茎に触れる。歯が舌にあたる。
 お互いの唾液がドクンと出て口の中に溢れてきた。
「ううっ」
 息を吸い出すと一緒に声も出てくる。
 武史は唾液を流し入れた。
 ときどき喉が上下している。
(僕のを飲んでいるんだ)
 一度唇を離す。
 美紀子が大きく息を吸う。
 すかさず再度息を吸い出す。
 催眠術にかかったように、美紀子が力が抜けたように崩れ始めた。意識が半分飛んでいるようだ。
「いやっ……だめっ」
 息なのか声なのかわからない。

 そんな美紀子を抱きかかえ、引きずるように立たせる。
 改めて両手で抱きしめて、立ったまま唇を重ねる。舌を差し入れ、舌を絡める。
 美紀子の唾液を吸い取る。
「やめて……」
 吐息なのか叫びなのか、小さな声で美紀子が呻く。
 武史の股間は、はち切れんばかりに膨らんでいる。
 美紀子を抱きしめると小振りだが張りのある胸が感じられた。布地を通して乳首が感じられた。乳首は勃っているようで、武史に伝わっていた。
 一方、武史の突っ張りも美紀子の下腹部に触れていて、美紀子にはそれをしっかり縦に感じているはずだった。
 シャツの裾をまくると、ベージュ色のブラジャーが見える。
 唇を重ねたまま、ブラジャーをずらし、その下から右手をねじり入れて乳房を握りしめた。これほど年の離れた女の乳房にきちんと触れるのは初めてだった。
 グラビアの撮影では触れることはあっても、揉んだり握りしめたりはしない。指の跡が付くからだ。
(なんて柔らかい……)
 見た目よりも大きく、指の間から白い乳房がはみ出るほどだった。乳房は温かく湿っていた。
 指の股に乳首があたる。
(あっ、乳首が勃っている)
 ブラジャーの上からでも乳首が硬く膨らんでいるのがわかっていたが、指で感じるのは別物だった。
「奥さん。乳首が硬くなっている」
「ううぅぅ……」

 スカートに手が伸ばすと、美紀子の手がそれを払う。強く払わないところをみると、形だけの無意識の動作のようだった。
 再度息を吸い出しながら、今度はスカートを一気に捲り、裾から中に右手を入れた。
 生暖かい地肌に手が触れた。
 パンティは穿いていなかった。太腿から尻までスルッと手を滑り上げることができた。
 やはり、椅子の上の置いてあったパンティは、先ほど脱いだものだったのだ。
 姿勢が崩れかかっていても、両脚をしっかり閉じて、尻を退いているので手が伸ばせない。
 そこで、武史は右手を尻に回し、尻の方から指を滑らせて差し入れた。
 退いた尻のため、後ろはガラ空きだった。案外すんなりと入っていく。
 そのまま探るように中指を前に伸ばしていく。
「ああっ、いやぁ……そこ、だめぇ」
 窪みに触れた。肛門だった。
 指先が触れると、背筋が伸び、キュッと窄まり、尻タブに手が挟まれた。
 さらに指を伸ばしたが、そこまでだった。指が届かない。辛うじて蟻の門渡りの端に触れることができた。
 すばやく、今度はスカートのウエスト部分から、右手を差し入れた。
 柔らかく暖かいい下腹部を手のひらが滑り降りていく。
 すぐに陰毛に触れた。
 サワサワとした短めのしっとりとした陰毛の感触を楽しみながら、さらに手を伸ばしていく。湿った暖かさを感じる。
「いやぁ……」
 嫌がる声は小さかったが、美紀子は、また尻を退いた。
 右手を女の丘のカーブに沿って下げていくと、指と指の間にグニョグニョとした肉の襞に触れた。陰唇の縁が触れたのだ。
 太腿を指先で割り裂き、限界まで指を伸ばすと突然生暖かい滑りに触れた。
(濡れてる……やっぱり、発情期なんだ。……こんな状態でも欲しいんだ……よしっ)
「奥さん!……濡れてる」
 右手を抜いて、濡れた指先を美紀子に示した。
「……」
 無言で目を伏せている。
「こんなに濡れている!」
 顎を掴み、目の前に指を晒した。
「あたりまえじゃない。こんなことされれば、誰だって……うぐぅっ」
 キッとした目つきで反発するように声を荒げた。
 武史は再度唇を付けて息を吸い出す。そして吹き込む。
「もう、やめて……わかったわ」
 唇を振りほどいて叫んだ。武史に強制的に呼吸させられるのを嫌がったのだ。
「ねぇ、そこを開けて!
 客間があるわ。……ここじゃいや」
「よしっ」
 脇の下から両手を美紀子の胸に回し、抱き抱え、引き摺りながら後ろ向きに客間に向かう。
 ブラジャーのワイヤーが手に触れる。途中でブラジャーがずれて上に抜けた。
 扉を開けた。和室だった。部屋は障子を通して柔らかな光に満ちていた。青い畳が綺麗だった。
 武史はその畳の上に放り投げるように寝かした。美紀子はしたたかに頭と腰を打ったようだ。
「うううっ……」
 芋虫のように緩やかに畳の上で蠢いている。
 スカートが捲れて太腿が露わになっていた。
(美紀子……この瞬間を夢にまで見ていたんだ)


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