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SM学園・行事幕間
【学園物 官能小説】

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第4話 アドバイス-2

「……」

 けれど教官は冷たく見下ろすばかりで、何も言ってくれません。 それでも私が黙ってしまうとそれを潮に立ち去ってしまうのは目に見えていて、とにかく言葉を続けました。

「な、何でもやります、いえ、やらせてください! 私に出来ることなんて全然ないし、使えない生徒だし……そ、そもそも何でもするのが当たり前なんですけどっ……うう……」

 ガラリ。

 昂ぶりにまかせて嗚咽が漏れてしまった丁度その時、後ろで扉の開く気配がしました。 振り返ると、教室にいたはずのみんなが第3姿勢で一列に並び、一斉にオマンコを拡げていたんです。  
 みんなカンカンに膣壁が伸びていて、さながらくすんだ蝶々が羽ばたく様相でした。 

「マン汁垂らして失礼します! 私達を助けてください!!」
「醜いチツマンコ晒して申し訳ありません! どうかお願いします!」
「めくれたチツマンコを嗤っていただき、ありがとございます!」

 みんなが頭を――いえ、オマンコを下げたとき――初めて教官の表情が動きました。 ひとしきり銘々がお願いを繰り返したあと、一瞬静かになったタイミングでみんなが私に注目します。 もうこうなったら一言しかありません。

「お願いしまぁすッ!」

「「お願いしますッ!!」

 私に続いてピタリと唱和したクラスメイトを見下ろす教官の瞳は、さっきまでの無表情とは違う、微かな色が浮かんでいました。 僅かに口許を歪め、苦笑いともとれる微笑みを浮かべると、

「会議に遅刻、生徒幇助(ほうじょ)……これで始末書2枚追加、かぁ……」

 ポソリ。 一番前にいる私だけに聞こえる、小さな小さな呟きを漏らし、

「1学期だけで10枚超えちゃうなんて、計算外……ふう」

 オマンコをひたすら広げる私達に肩を竦めます。 一度首を左右に振ると、

「……見ててあげるからすぐ用意にかかりなさい。 今すぐよ」

 そういって教室に踵を返しました。 やった……指導してくれる……!

 顔を見合わせる誰もがみんな、さっきの死んだ魚のような眼とうってかわって、気持ちがはいった眼をしています。 こうなったら行動あるのみ! 学園祭直前の時間を頂くんだから、一秒でも早く教官に見てもらわなくちゃです。 教壇脇の椅子に腰かけた教官が気怠そうに眺める前で、私達は殆ど同時に『ひまし油』に手を伸ばすのでした。



 ……。



 都合2回、教官は私達の演技を見てくれました。 1回目は『仕様書』を片手にウンチを飛ばす様子を眺めるだけ。 何も言ってくれない態度を不安に思いました。 でも、そんな危惧も束の間で、2回目は指摘の嵐でした。 

「練習回数が少なすぎる。 毎回呑んで練習できる余裕がどこにあるの。 浣腸してすぐに出す。 3メートル飛ばせるようになるまでは浣腸で特訓しなさい。 呑んで出すのはそれからよ」

「5人1組でやるなら、連結パイプは最低でもあと2本つくる。 1組につき1本が必須」

「パイプの穴が細すぎる。 計算は出来てるの? 『植物油密度』と『粘度』で計算してるみたいだけど、『ひまし油』の密度を実測しなおしなさい。 そうとうズレてるわよ。 『粘度』にしてもそうで、適当な数値を使うんじゃなくて、自分で測定するの。 今の穴の2倍以上になるでしょうね」

「5人1組は甘えてる。 1人5Lくらい、やればできるでしょ? タイミングが合わないなら実施人数を減らしなさい。 3人の方がお尻をくっつけやすいでしょうに」

「第5姿勢(マングリ返し)の噴水は感心しないわ。 姿勢に制限はないんだから、もっと気張りやすくて、隣同士お尻を密着できる体勢を工夫しなさい」

 なかんずく『芸術性』から『事前浣腸』、『前日準備』まで矢継ぎ早に指摘され、実践どころか記憶すら追いつかないくらいです。 それでもみんな必死で耳を欹(そばだ)てて、一言一句漏らすまいと集中しました。 その証拠に、

『――以上。 健闘を祈ってます』

 
 と言い捨てて立ち去る教官の背中に深々と頭を下げた直後。 全ての指摘に応えるべく、私達は一斉に練習を開始していました。



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