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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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寝返り-2

タクミが洗い物をしながら、
自分の斜め後ろに立つ
ちづるにそう言うと、
ちづるは答える。

「 え? ぁ、、ふふ
  本当? 出来る?」

「で き ま すーー。」

「じゃあ、、うん あの、、
   お願いしマス。」

「 うん。」

ちづるはタクミにそう言うと
洗濯物を干し始めた。

リビングで、
テレビを見ながら干すが
なんとなくタクミの事が気になる。

「、 、 、、。」


 喧嘩しちゃったから
   気を使って くれてる?


ちづるは
洗濯物をベランダに出し終わると
ソファーに座り再びテレビを見る。

すると、タクミもちょうど
洗い物を終えてソファーに座る。

いつものように
並んで座り、タクミが話す。

「2時ぐらいだっけ? 出るの。」

「うん。」

「帰り、遅いんだよね?」

「そーなの。 
団体の予約も入ってるから、、。
帰ってくるの
10時すぎになっちゃうかなぁ。」

「なんか、買い物しとこうか?」

「 、え?」

「夕飯の。
 あ、お弁当は?
駅の近くに結構うまい弁当屋が
 出来たの知ってる?」

「 、、そーなんだ。」

「そこで買っておくよ。
 遅いなら料理、大変でしょ?」

「 、 、、。」


  なんか タクミ君が

     優しすぎる

 嬉しい けど なんか、、、

「 ? どーしたの?」

「、 、、、。」

  っ んーーー、、?

 妙に優しいのは、、、


     あ 。


  なんか 今
 
   ピンときたかも っ!


「 ? 
 、、、ちづちゃーーん?」

「、、、ね。
 タクミ君、もしかして、、」

「 ん?」

ちづるは
少しだけ不敵な笑みを浮かべている。
ニヤニヤしてしまうのを
堪えようとしながら言う。


「 浮気。 しちゃった?」

「 、 は ? 」

「、、、当たり?」


「、 、  、 、。」


   何言ってんだ この人

   
  自信満々に、、、。

、、、ちづちゃんの この 
      ズレとゆーか。

 この勘の悪さは 一体



「、 、 、、、。」

「、 、 、ん?」


  あれ? なんか

   タクミ君 変な顔してる

    外れた、 、、?


 、 、 、 、、


     !  !!

  もしかして っ !!


  浮気相手は
    やっぱり 私!!? 


『浮気相手はアナタです。』


 って 思ってる とか!? ? 


「、 、、、ちづちゃん。」


「っ! はっ い !?」


「 ? 
 ちづちゃんって本当さー、、、」

「 、〜 っ! ごめん!」

「 何が?」

「私、、、思った事とか
 タクミ君にはすぐに
 言っちゃうかも、、、。
 なんか、
うまく心に置いておけない? 
    ってゆーか、 」

「、、いやー まぁ、
それはいいけど。
 浮気って発想はどっから?」

「 え?」

「俺が
浮気してるかどーかは置いといて。
 その発想は、
 一体どっからくんの?」

「 ぇーーと、、、。
 だって なんか ぁの、、
 タクミ君、いつもより優しいから。
 、、、。
  男の人が優しくなるのは、、。
    浮気をすると、、、
 後ろめたさで? みたいな? 
  雑誌とかにも 
     書いてあったし。」


「、 、 、、。」


ちづるが背中を丸めて
モニョモニョと
言い訳をするように話す。

悪い事をした生徒が、
先生に怒られているような
構図になってしまっている。

先生は、生徒の不審な行動を
見逃さない。

雑誌に、と言った時
ちづるの目は本棚を一瞬だけ見た。

タクミはため息をついた後に
立ち上がり、
ソファーの後ろの小さな本棚の
前にかがむ。

1番、取りやすい場所に
1冊の雑誌がある。

タクミはその雑誌を
手に取ると、ソファーに戻る。

表紙に書いてある文章を読み上げる。

「『男心、完全攻略。
 浮気後、
  彼の行動はこう変わる。』
       、 、 、、。」

「、 、、そう、 そう。」

「、、いや、そうそう じゃなく。
  、 、、。
 これ、もしかして駅の
   ファミマで買った?」

「 ぇっ!? 
   うん、、そう。
  なんで分かるの!?」

「、、、 はーー、、、。」

タクミはため息をつく。


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