69-6
2人はセックスが終わると
服を着る。
布団に入るとタクミは
頭を支え起こしている体勢で
じっとちづるを見る。
ちづるは仰向けに寝て、
少し不機嫌そうなタクミの顔を見る。
何か、言いたそうな顔をしている。
「、、、なぁに?」
「 、、。 あのさぁ 」
「 ?」
「もしかしてさー、、。」
「うん。 ? 」
「男に 『萎えた』 って
言われた事あんの?」
「っ!? 、、 〜っ 」
「 ぁーー、、。当りか。」
「 、、、 ぅん、、。」
「萎えた。
萎えた ねぇーー、、、。」
「、、男の人は 」
「うん。」
「どーゆー時に、、
萎えるの? 」
「、! 、、、 、。」
「 、 、ぁ 。
ごめん。
答えにくい よね。」
「 っつーかさぁ。
俺、さっき萎えてないし。」
「 ぇ? 、、、でも 」
「 、、ん?
もしかして俺のアソコ
思い出してんの? 」
「〜っ、!
ううんっ! ぁの、」
「アソコはさぁ、、こう、 、
勃起したあとも、
変化? っつーの?
したりするから、、。
そういうのを萎えたとは、
言わないからね?」
「、、うん。 そう なんだ 」
「そんなん気にしないでさぁ。
ちづちゃんが、気持ちよくて、、
それでいいんだから。 ね?」
「 ん 。
あ 、。
さっき言ってた 、、、。」
「ん?」
ちづるは、小さくあくびをした。
目がトロンとして眠そうになる。
「わざと、、って?
何が? 」
「 あぁ、、、。」
タクミは、
ちづるを見つめながら
自分の手をちづるの頬に乗せた。
頬から感じるタクミの手は
温かくて気持ちよくて、
ますます眠気が増してしまう。
タクミが優しい声で言う。
「ちづちゃんはー、、、
美人です。 」
「 ぇ?」
「そーゆーのを、、。
なんて言うのかなーー、、。
分かってて、わざと
言ってんのかなーって。
思ったの。」
「 ? 、、 ? 」
「あざとい。
って事? ですかねー。」
タクミは手を僅かに動かし
頬を撫でる。
「、 、、、。
、、、タクミ君。」
「 ん?」
「 なんか、、
あざとい、って言葉が、、、。」
「 うん。」
「 ピンと こない かも。」
「、 、、、。」
「明日、ちゃんと 、、、
調べる。
ぁ 。
シックスナインも 」
ちづるは眠気に耐えられなくなり
目を瞑って独り言のように言う。
「本当 の シックスナイン
やっぱり
違う気が するから、、、」
「 、 、、、。」
ちづるはモソモソとタクミの
胸に近づいて
自分の額をタクミの胸にあてる。
片腕をタクミの身体に乗せ
抱きつくような体勢で眠りに落ちた。
タクミがちづるの寝顔を眺める。
「、 、 、、。」
『萎えた。』
なるほど ね
だから前も 反応してたのか
「、 、、。 ふふっ 」
『タクミ君は 優しいよ。』
本当に俺が優しい人間なら
萎えたって言葉
もう使わないであげようって
思うのかもなぁ 、、、。
『萎えた』 ね。
「 良い言葉〜
みっけ〜〜 」
タクミは、
意地悪そうな顔で静かに笑うと、
ちづるの頬を撫でる。
その後、眠りについた。