SMショー・ガール-3
事務室に入ると、女性はソファに寝かされている、腕と胸の縄はすでに解かれていて、井上が腰縄を解いている最中だ。
「いかがでした?」
里子が自信ありげな笑みで問いかける。
「いや、素晴らしかったよ、その娘が真性のMであることは誰の目にも明らかだよ、二度本当に逝ってることもね」
「そうでしょう? 私としてもかなり手ごたえを感じてるショーなんです、裕子ちゃん、アイマスクを取ってくれる? この方がお話した大沢さん」
「初めまして、裕子といいます」
アイマスクを取ると、くりっとした目が現れる、マスクをしていても可愛らしい顔立ちだと思ったが、取ると尚可愛らしい。
「解き終えたよ、裕子さん、ご苦労様」
井上は大沢にお辞儀をすると、縄を片付け始める……相変わらず口数が少ないが、忠実で信頼できる男だ。
「わしのショーに出てくれるのかね?」
「はい、よろしいでしょうか?」
「よろしいも何も、こちらからお願いしたいくらいだよ、でもわしのショーは裏のショーだからね、何でもありのきついショーだよ」
「ママからお聞きしてます、でも出てみたいんです」
「そうか、それなら是非出て欲しい、ギャラははずむよ……里子、ここではいくら払ってる?」
「ワンステージ3万です、相場よりは大分はずんでますけどお客様の反応を見れば安いものですわ」
「そうか……5倍出そう、15万だ」
「そんなに……」
「それだけきついよ、それだけは言って置く」
「はい、怖さもありますけど、一度とことん責められてみたくて……」
「そうか、里子も責め甲斐があるだろうな、次の日曜の夜は空いてるか?9時でどうだ?」
「はい」
「里子と井上君は?」
「ええ」
「はい」
「じゃあ、決まりだ、楽しみにしてるよ」