遅刻のお仕置きはスカートを捲られて?-1
山奥の秘宝館、そこで行なわれている館内ツアーは、第二幕に突入した。
通常の館内ツアーでは案内することはない【秘宝の間】へと客たちは進んだ。
通常であれば、先ほどの器具展示部屋で女性客が少しだけ恥ずかしい目に遭う。
鉄のブラジャー体験や、服の上からの電マ体験は通常コースだ。
しかし、この客たちは「ヤレる!」とヴァギ奈が判断した場合、それは過激度を増す。
今回、彩子がジーンズを脱がされ下着姿にされてしまったのは、ヴァギ奈が、この客たちであれば、過激な展開に持っていけると思ったからだ。
事実、客たちは【秘宝の間】へと全員が自ら進んだ……。
いや、何も知らない三夏の存在は大きかったのかもしれない。
そして、結果的に全員が拘束されてしまったのだ……。
秘宝の間は、大きな正四角形の部屋で、二箇所の扉がある。
奥の壁には、真ん中にカーテンのかかった三十センチ程度の舞台があり、その左右に十字の磔台(はりつけだい)がある。
ここには壁に向かって左に山田が、右にマサカズが両手と腰を固定されているが、足は床に着いており、自立している状態だ。
舞台の少し前にはスペースが空いており、ここに三夏が鎖で繋がれた状態でいる。
鎖は彼女の足首の枷と枷を結ぶ真ん中で繋がっていて、両手首に革巻きの手錠をはめられた三夏は、三メートル程度の鎖の長さであれば、自由に動けるようになっている。
三夏の前、正面に山田やマサカズの拘束姿を見渡せる位置に、椅子が六脚用意されており、そこに壁に向かって左から、石田、彩子、美来、文華、幸江、タカヒロの順に座っている。
彼らは両手・両脚を椅子の枷にそれぞれ固定されている。
「さあ……、三夏さんの遅刻のお仕置きの前に……」
ヴァギ奈はそう言うと、ゆっくりと、磔台の山田の前に行くと、山田の股間に向けて勢いよく鞭を叩き込んだ。
ビシンッ!
「ウギャッ!」
山田が叫ぶが声にはなっていない、うめき声のようだった。
棒状の鞭ではなく、革の紐が何本も織り込まれたような、一般的にイメージされる「女王様の鞭」で、ヴァギ奈の鞭を打つ勢いは今までよりも全然強かった。
ビシンッ!
「痛いっ!」
今度は先ほどよりも少し緩く鞭が打たれる。
「あなた達……、さっきワタクシの指図を受けずに、勝手に彩子さんを触ったわね……」
ビシンッ! ビシンッ!
「ウグガッ!」
「ここではワタクシがルールなのよ…‥、それを勝手に彩子さんの乳首や大事なクリトリスまで触ってしまって……、しかも……、女の性感帯を摘み上げるなんて……、あなた達、最低の男ね……」
ビシンッ!
「ウグッ、い、痛いっ……」
「あら? 彩子さんはもっと痛かったはずよ……、まあ……、でもお漏らしするくらい気持ちよかったみたいだけどね、彩子さん?」
「えっ? そ、そんな……」
ヴァギ奈に突然イジられて彩子は頬を紅らめる。
「まずは、この二人にお仕置きしなくちゃ……、ね? マサカズ……」
「えっ?」
今度はマサカズの股間に鞭が勢いよく叩きつけられた。
ビシンッンンン!
「グギャッ!」
マサカズもうめき声を上げる。