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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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あたるの選択-4

「一人暮らし…ねぇ。」
「あぁ、前から薄々考えては居たけれども…。」

夜、人気の無い公園で例の件について彼女に打ち明けた。

「それで、君はどうしたいの?」
「俺はぁ、…やっぱり兄貴達の意見が正しいと思う。」
「と、言うと?」

二人の為に、俺は居ない方が良い…これ以上皆に迷惑はかけられないし。

「俺は出てくよ、二人の邪魔はしたくないし、寂しくもないと言ったら嘘になるけど俺が居なくなればどうにかなる話なんだ、この歳で一人で家事や洗濯をするのは大変だけど、慣れてるし、だから。」
「馬鹿!」
「は?」

急に声を張り上げ出す。

「何よそれ、要するに自分が犠牲となって我慢すれば解決するって思う訳?」
「そりゃー、だってそうだろ俺は実際。」
「あの二人が本気でそんな事思ってるとでも?」
「…まぁ居てくれても良いとは話してたけど、それでもやっぱり。」
「お兄さん達がそれ知ったら悲しむよ?自分たちに気を遣って無理して家を出たらそれこそ良くないし、二人も君の事本当に凄く大事に想ってる訳だし。」
「んじゃーどうしろって言うんだよ!?俺は居た方が良いの?駄目なの?どっち!」
「落ち着きなさい!だからそれをゆっくりそして真剣に考えてさ。」
「……。」

つい興奮してしまった。

「まぁ難しいよね、君の人生が掛かってる訳だし。」
「ごめん、怒鳴って。」
「ううん、兎に角私も一緒に考えるから。」
「真彩、ありがとう。」
「何言ってるの!私達恋人同士なんだよ?そんなの当たり前っしょ!」

暗い夜道を照らすように明るい笑顔を見せる彼女。

「一人暮らしするとしたら近くのアパートかな、それなら…。」
「所でさぁーあたるってお父さんに会った?」
「家は行ったけど直接は…、どうかしたのか?」
「実はね、ちょっとお節介だとは思ったんだけど行ったんだ。」
「行ったってあの親父がまだ住んでる家に?」
「うん、そこで君のお父さんを見かけて、そしたら。」
「えっ!?」


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