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観客実演型秘宝館(強制参加させられた女たち)
【フェチ/マニア 官能小説】

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そして、館内ツアーは第二幕へ……-4


 石田とタカヒロも同じ椅子に手足を拘束される。

 山田とマサカズは、壁際の十字の磔台(はりつけだい)に手を大きく開いた状態で固定され、腰の部分のベルトで身動きが取れなくなった。
 足は床に接地しており、固定されていないので自由に動かせるが、腰が固定されているため、可動域はほとんど無い。

 三夏は……。

「三夏さん、そう、足をこちら出して……、いいわよ……」

「えっ? あっ、これでいいのぉ?」

「そうそう……、ちょっと少しだけこちらに来てね……、痛くない?」

「うん? 全然痛くないよぉ……これ、どうなってるのぉ?」

「良かったわ……」

 三夏は、文華と幸江の会社の後輩で、入社二年目の二十四歳だ。
 文華と幸江が温泉廻りをするというのを聞いて、どうしても一緒に行きたいと言って付いてきた。
 昨日は会社の愚痴を言いながら、独りで酔い潰れてしまったので、文華も幸江も呆れてしまい、爆睡して起きない三夏を旅館に置いてきたのだ。

「なぁ〜んか、変な感じぃ〜」

 三夏は、革のリストバンドが付いた手錠を両手にはめられ、広いスペースに鎖の付いた鍵付きの足枷を両足首に固定されている。
 三メートルほどの鎖の範囲は自由に動ける程度だが、両手の自由も限られている。

「さあ、皆さん、準備はいいかしら……」

 暗い部屋にヴァギ奈の声が響く。

「さあ、灯りをつけるわよ、タクゥ、つけて!」
 
 フワァァァッと暖色系の灯りがつき、徐々に明るくなってくる。

「!?」(全員)

「えっ? なに?」(三夏)

「な、なに、これ?」(マサカズ)

「おいおい、なんだぁ、これぇ」(山田)

 三人以外は椅子に両手足を固定されているのは分かっていた。
 三人は、自分がどんな状態なのか、明るくなって初めて知った。

「第二幕の始まりよぉ〜、全員拘束されちゃって、もうっ、これで逃げられないわね」

 ヴァギ奈の笑みが、冷たく、先ほどまでとは違い、どこか怖い感じがしている。
 全員が、特に女性陣が不安になった。

(そう、私たちは拘束されているのだ……)

 自由を奪われる恐怖、この場にいる客、全員の自由が奪われている事実、これが恐怖を増幅させた。

「さあ、まずは、お仕置きタイムねっ、遅刻してきた悪い子は誰かしら?」

「えっ? あ、アタシ? なんか、マジ怖いんだけどぉ〜」

 三夏を除く全員が、「お仕置き」という言葉を聞いて、先ほどの幸江や彩子よりも、もっと恥ずかしいことを三夏がされてしまう、と感じた。

 三夏は状況が分かっていないので、「えぇ〜、やだぁ、もうぅ〜」と腰をクネらせて、嫌がっているフリをしているが、まだまだ安心しきっている。

 観客実演型秘宝館の、第二幕が幕を開けるのであった……。


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